女性の食と栄養は
卵巣機能にも関連している
「朝ごはん、お昼ごはん、夕ごはんはどんなお食事内容ですか。よくある例は?」と、問診の際に必ず尋ねるという伊藤明子先生。朝は食べないかコンビニおにぎり、昼は外食でパスタなどランチメニュー、夕食は家で定食風という女性が多いという。
「皆さんの主訴は、疲れやすい、肌トラブル、パニック発作、PMS、不妊などさまざまなのですが、血液検査をした結果で共通していることは、たんぱく質が不足気味ということです」
クリニックで受診した人の約8パーセントが、血液検査の結果で基準範囲を下回る低蛋白血症とのこと。血液検査で診る総蛋白は食べるたんぱく質だけが関係しているわけではないものの、十分な摂取ができていない低栄養は関係している。
「脳内ホルモン、婦人科系ホルモン、メンタル系のホルモン、肌をつくっている構造タンパク(ケラチンやコラーゲン)などもたんぱく質が原材料です。たんぱく質は体の中に溜めておけないので、毎日摂らないといけないのです」
私たちの体の約16パーセントはたんぱく質。たんぱく質は複数のアミノ酸からできている。自然界には約500種類のアミノ酸があるが、私達ヒトのたんぱく質は20種類のアミノ酸で構成され、そのうち9種類は必須アミノ酸と呼ばれ、体内で合成できないため、外から摂り入れないといけないのだ。
2019.12.03(火)
Text=Kaoko Saga(Lasant)