呼吸の仕方で顔立ちは
「立体的に作られる」

 では、鼻呼吸のメリットとは何か?

 世間では、「睡眠時無呼吸症候群が治る」「喉の乾燥が減る」「風邪を引きづらくなる」「肩こりが治る」「出っ歯が治る」……等々言われているのですが、当コラムで注目する一番は、「顔が立体的になること」です。

 口呼吸だった人が、鼻呼吸に切り替えると、頬がぷりっと上がり、間のびが減り、立体的で目が涼やかな小顔美人に近づけるのです(@当社比)。

 なぜか?

 例えば、「美人で若々しい人」って、目周りがスッキリとしていて、頬はふっくらと上向きで、顎がシュッとしていますよね。つまり、立体的な顔です。一方、私はといえば、かなり平坦な顔立ちです。

 いろいろ下がってきたので、「上げよう」と顔のエクササイズを始めたものの、どうもうまく動かせない。動かしても、また下がる……。

 「どうしてだろう?」と考えて、「口呼吸も一因だ」と思い至りました。

 イメージしてほしいのですが、頬を上げるエクササイズをしたとして、鼻呼吸で行えば頬は上に行くだけですよね。

 一方、口呼吸では、エクササイズでいくら上げても、口を開けると「顔の下半身」ゾーンが下がるので、顔は下に間延びする。

 口呼吸をしている人は、まずは実際に意識しながら、口を閉じて鼻で深呼吸をしてみてください。すると、空気を肺に送れているうえ、空気が鼻の上部に送られると共に、頬もふっくらとしてそのゾーンを使用していることがわかるのではないでしょうか。

 一方、口を開いて口呼吸で深呼吸すると、空気は肺に送られますが、そのときの顔をチェックしてみると、顔は下に広がって使用されていることがわかりますよね。その上、頬など顔の上半分は1ミリも上がってない……。

 さらに、口を開けている分、空気が抜けて、鼻呼吸時より少ない量しか酸素を取り込めていない気もします。

 そして私たちは、毎日の呼吸で顔の筋肉を使っているので、口呼吸をしている人と、鼻呼吸をしている人では、顔だちにどんどん差がついていきます。

 具体的には、「頬を立体的に使うこと」と「顔の下半身が伸びていくこと」の2点で差は広がっていくでしょう。

2019.11.11(月)
文、写真、イラスト=にらさわあきこ