シリーズで女性のライフプランとお金についてお伝えしていますが、今回は結婚・出産という人生のイベントで変わる女の家計簿について考えていきます。

 たとえば、独身時代は稼ぎもよく比較的自由にお金を使えたA子さんの家計簿を見てみましょう。結婚・出産を機に専業主婦になるか、共働きになるかで自由に使えるお金が大きく変わってしまいます。

【独身時代】
手取り 26万円
住居費 8万円
食費・外食 4 万円
水道光熱費 0.9 万円
通信・交通費 1.5万円
生活用品 0.5万円
保険料 0.2万円
服飾・美容費 4万円
教養・娯楽費 2万円
交際費 2万円……自由にできるお金は計8万円
貯蓄 2.9万円

 それでは、結婚・出産後に専業主婦になったケースで見てみましょう。夫の手取り月収が32万円の場合の家計簿です(ちなみに20代、30代の男性の手取り月収はこれくらいが一般的)。2人で住んだほうが家賃などの生活コストは効率化されます。しかし、片働きだと夫婦2人の自由なお金も減り、貯金もなかなかできなくなってしまいます。

【結婚後~専業主婦の場合~】
手取り 32万円
児童手当 1.5万円(3歳未満)
住居費 10万円
食費・外食 5万円
水道光熱費 1.5 万円
通信・交通費 3万円
生活用品 1万円
保険料 1万円
教育費 3万円(幼稚園代)
教養・娯楽費 2万円
夫こづかい 3万円
妻こづかい 2万円……自由にできるお金は2万円
交際費 2万円

 他方、結婚・出産後も働き続けた場合は貯金もたくさんでき、それぞれの自由なお金ももう少し多く確保できます。また、2人の外食、レジャー、交際費など娯楽費にも多くお金をまわすことが可能です。保育費などはかかりますが、それも一時的なもの。妻の稼ぎのほうがずっと大きいです。

【結婚後~共働きの場合~】
手取り 58万円 (夫32万円 妻26万円)
児童手当 1.5万円(3歳未満)
住居費 12万円
食費・外食 8万円
水道光熱費 1.5 万円
通信・交通費 3.5万円
生活用品 1万円
保険料 0.5万円
教育費 6万円(保育園代)
教養・娯楽費 2万円
夫こづかい 4万円
妻こづかい 3万円
交際費 3万円
貯蓄 15万円

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2012.09.09(日)
text:Yoko Hanawa
photograph:Atushi Hashimoto