『シン・ゴジラ』の痕跡を追う
品川駅から京急で2駅目の新馬場で下車し、徒歩数分。直営店だけに店構えはだいぶ立派だ。
「アイリス」とはどんな意味なのだろう。世を忍ぶ仮の姿としてクリーニング店員に扮したスパイのイ・ビョンホンが働いていたら面白いけれどそんなことはあるまい。品川ではなく、東武東上線の大山駅にこの店があったなら、「アイリスオーヤマ」ということで得心がいくのだが。
日曜は定休日だったので、怪しまれることなく、珍しく真正面から写真を撮ることができた。何店も遍歴して今さら気づいたが、“シミ抜き工房”なるイラストのシャツは、左胸の心臓のところが血まみれになっているように見え、いささか不穏ではある。
池上線沿線をクリアした翌日の日曜、小学2年生の長男をT・ジョイPRINCE品川で上映されている『ドラえもん のび太の宝島』の客席にひとり押し込み、その間に品川駅近辺のニューパリーを攻略にかかる。なお、妻と次男は京都へ旅行に出かけている。
新馬場から埋立地を通り、釣り船や屋形船の船宿が並ぶ運河沿いを歩く。巨大なオフィスビルが林立する品川から十数分歩くだけでこんな風景がある。特に目的がなければまず来ない場所なので、実に新鮮である。
『シン・ゴジラ』で破壊された八ツ山橋を経て、三菱財閥の迎賓館として知られる開東閣の鬱蒼とした森の外周に沿う形で、ニューパリー双六を前へと進めていく。そういやあの映画のゴジラは蒲田も襲ってたな。ちょっとした『シン・ゴジラ』ロケ地巡りみたいになってきた。
「御殿山店」の次は、大規模な高級マンションが立ち並ぶ御殿山を抜けて、「高輪店」へ。
ところが、こちらの店、どうも営業している気配がない。「五本木店」のように閉店したのかも……。そもそもここ、ほんとにニューパリーの一員なのか? しょうがないので後日改めて訪れることにする。
2018.05.01(火)
文・撮影=ヤング