青森県や川越市にも現代アートを楽しむスポットが登場
もうひとつは青森県の十和田市現代美術館で開催される栗林隆の個展「WATER >｜< WASSER」。ここは建築家・西沢立衛の設計による分棟型の展示室とそこに展示される常設の現代アート作品の組み合わせで人気の高い美術館だ。
栗林は自然と人間の境界や関係性を考察する作品で知られる若手の現代美術家で、十和田市現代美術館には開館時から彼の作品が恒久展示されている。
日本で初の個展になる今回の展覧会では「水」をテーマに大規模なインスタレーションや映像作品を展示。気体、液体、固体としての水、エネルギーとしての水など、水の持つさまざまな力や表情を観客体験型の作品で表現する。一部の作品は美術館の枠を超えて、十和田市の街中にも展示される。
また3月に川越市にオープンしたヤオコー川越美術館(三栖右嗣記念館)は、洋画家・三栖右嗣の作品を収蔵展示する。重厚なリアリズムの作風が魅力の三栖の作品が、建築家・伊東豊雄の設計による伸びやかで温かみのある空間に展示されている。
建物の周囲は池と緑が囲み、公園のように散策を楽しむこともできる。
自然とアート、建築が一体となった展示や美術館は、まさにその場でしか味わえない体験。たまの休日には、それらを目当てにちょっと遠出をしてみるのもいいだろう。
「庭をめぐれば」展
期間 2012年4月21日～8月31日
場所 ヴァンジ彫刻庭園美術館
URL www.vangi-museum.jp
「荒木経惟写真集展 アラーキー」
期間 2012年3月11日～7月29日
場所 IZU PHOTO MUSEUM
URL www.izuphoto-museum.jp
「WATER >｜< WASSER」
期間 2012年4月21日～9月2日
場所 十和田市現代美術館
URL towadaartcenter.com/web/towadaartcenter.html
ヤオコー川越美術館(三栖右嗣記念館)
URL www.yaoko-net.com/museum/
Column
世界を旅するアート・インフォメーション
世界各地で開かれている美術展から、これぞ！というものを、ジャーナリストの鈴木布美子さんがチョイスして、毎回お届けします。
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2012.05.05(土)
