ウォータースライダーの急傾斜に驚く
ビーチに向かって右端に、ほぼ垂直の、腰を打ちそうなウォータースライダーを見かけ、一体誰が遊ぶのだろうと気になって、行ってみることにしました。打ち捨てられたようなスライダーなのですが、その階段の下でデートをしているカップルを発見。日本人が珍しいのか、声をかけてきてくれました。
二人の名前はカトリーヌとマシュー。ともにシェフで、かつてカトリーヌの下で、マシューが部下として働いていたのが出会いのきっかけ。
「私が10歳年上。大きな娘もいるのよ」と豪快に笑うカトリーヌにマシューはぞっこんの様子で、今もほぼ毎日仕事明けにウォータースライダーの下で待ち合わせをしているとか。
その後もビーチを歩いていると「日本人?」と、声をかけてくる学生がいたりして、好奇心が旺盛というか、人懐っこいというか。
ただ、ホテルへ戻るタクシーで「小さな子供が3人いて、教育費が大変で……チップをぜひ」と嘆くドライバーさんに遭遇。たしかパプアニューギニアは、中等学校(日本の高校に相当)までの教育費が無料のはずでは? うーむ。
翌朝、アロタウへのフライトのために空港へ向かうと、なんと昨日出会ったカップルのカトリーヌが見送りのために待っていました。手作りのアクセサリーも用意してくれていて……。ジーンとココロに響いた、ポートモレスビーの寄り道旅でした。
エラビーチ
●アクセス 成田からポートモレスビーまで直行便で約6時間50分。バンコクへ行くのとほぼ同じ。水・土曜の週2便運航
●おすすめステイ先 ホリデイイン・ポートモレスビー
https://www.ihg.com/holidayinn/hotels/jp/ja/port-moresby/pomih/hoteldetail
【取材協力】
ニューギニア航空
http://www.airniugini.jp/
古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/4世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/
Column
古関千恵子の世界極楽ビーチ百景
一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!
2017.06.03(土)
文・撮影=古関千恵子