かつては白人のためのビーチだった

リゾートホテルや高級住宅も並ぶエラビーチ周辺。

 そんな小心者の私に「あそこなら大丈夫!」と、おすすめされたスポットがエラビーチ。

真新しい道も整備されています。

 かつては地元の言葉で「エラ・コネ」(「タートルビーチ」の意味)と呼ばれていた白砂ビーチです。約1キロ続く海岸線には、バスケットボールコートやバレーボールコート、数軒のキオスクなどが点在しています。年に一度開催されるシンシン(民族舞踊)の「ヒリモアレフィスティバル」の会場にもなる場所です。

市民の憩いの広場。海を眺めながら散歩をする人も。
バスケットボールコートで練習していた少女たち。コーチの真剣な指導ぶりに圧倒されそう。

 ビーチ沿いにはカジュアリーナの巨木が心地よい木陰を作っています。この木々は1914年のロウナ鉄道の敷設が始まった時に植樹されたそうで、なんと樹齢100年以上!

大人も、子供も、海辺の時間を楽しむエラビーチ。

 かつてエラビーチは白人のためのビーチだったそうですが、今は木陰で赤ちゃん連れのママたちがくつろぎ、若者たちが散歩を楽しみ、波打ち際では子供たちが波に向かってジャンプを繰り返して遊ぶ、そんな地元市民の憩いの場になっています。

夕刻のバスターミナルはちょっとした帰宅ラッシュ。

 夕暮れ時には、ビーチの一角にあるバスターミナルへ帰宅の人々が集まり、ポートモレスビー版ラッシュアワーが垣間見られます。沖にはタンカーが停泊し、マヌバダ(“大きな鳥”の意味だそう)島が浮かんでいて、リゾート地というよりも、生活感が漂う感じ。

2017.06.03(土)
文・撮影=古関千恵子