#109 Lissenung Island
リセナン島(パプアニューギニア)

4匹の犬が迎えてくれる離島のリゾート

一周歩いて10~15分の1島1リゾート、リセナン島。(C)Lissenung Island Resort

 パプアニューギニアの首都ポートモレスビーから国内線で約1時間30分。ニューアイルランド島の北西端に位置するケビエンという町から、さらにボートで約20分の海域に、小さな1島1リゾートのリセナン・アイランド・リゾートはあります。

島内探検は、4匹のワンちゃんがまるで案内人のように先頭を歩き、ガイドしてくれます。

 夕映えに染まる海をボートで渡り、夜の島に到着すると、出迎えてくれたのは4匹のワンちゃん。喜んでいるのか、警戒しているのか、声を限りに吠えながら、波の動きに合わせて行ったり来たりしています。

やさしい顔をした有袋類のクスクス。リセナン島には野生のクスクスが生息しています。(C)Fumiyo Nozaki

 上陸すると、スタッフの野崎文代さんが「ちょっと酸っぱい匂いがするでしょ? 近くに夜行性のクスクスがいるんです」。

 周囲をクンクンと嗅いでみると、鼻にツンとくる匂い。南緯2度の熱帯の夜、闇のどこかに愛らしい顔をした有袋類、クスクスがひそんでいると思うと、“遥かなる島”という漠然としたイメージがふいに現実味を増してきます。

ボートで渡るラル島。この界隈はアオウミガメとタイマイの産卵地。ウミガメの卵を見つけると、リセナン島へ移送して保護。約60日後に孵化した子ガメたちはすぐに海へ帰します。

2016.10.22(土)
文・撮影=古関千恵子