デビュー作のドラマ「海賊戦隊ゴーカイジャー」のゴーカイブルーで一躍お茶の間に知られる存在になった山田裕貴。最新出演作への想いのほか、30歳に向けての目標も語ってくれた第2回。(第1回はこちら)
「ハイロー」村山のキャラ誕生秘話
――その後、さまざまな作品に出演されますが、俳優として転機になった作品は?
たくさんの人に知ってもらえる作品の大きさというよりも、自分の感じたものが多かった作品という意味で、『ストロボ・エッジ』ですね。もともとファンだった廣木隆一監督に会えたこと。あと、超第一線で活躍している(福士)蒼汰と(有村)架純ちゃんとやらせてもらったこと。2人とも何度か共演させてもらっているんですが、立ち振る舞いがプロなんですよね。たとえば、現場を一歩離れれば普通の男のコな蒼汰が、「俳優・福士蒼汰」になる瞬間を目の当たりにして、あのカリスマ性にはかなわないと思ったんです。知名度もまだまだだし、もっとお芝居を頑張らなきゃいけないなと。
――2015年に入ると、『闇金ドッグス』シリーズの闇金業者社長・安藤や「HiGH&LOW」の鬼邪高番長・村山といったワイルドな役で注目を浴びますが、ご自身はいかがでしたか?
特に村山は自分とのシンクロ率が高いというか、これまでの役の中で自分がいちばん生きることができたキャラだと思っています。でも、正直な話、いきなり(敵対する山王連合会の)コブラに負けるし、鬼邪高はかなりの噛ませ犬的扱いかと思っていたんですよ。それが悔しくて、ほかのメンバー(鈴木貴之、一ノ瀬ワタル)と一緒にそこで終わらないようにしようと話し合っていましたね。じつは3人ともエキストラからのし上がってきたメンバーなんです(笑)。だから、今旬な(コブラ役の)ガンちゃん(岩田剛典)に一発お見舞いできるぞ! という気持ちで挑みましたね。
2017.04.28(金)
文=くれい響
撮影=橋本 篤