●ノルウェー篇
オーロラ撮影もだいぶ楽になった
次はオーロラの国、ノルウェー。
オーロラはフィンランドのラップランド、カナダのイエローナイフ、アラスカのフェアバンクスなどいろいろな国で撮影可能だけれど、オススメはなんといってもノルウェー。
なぜならメキシコ湾流のおかげでそんなに寒さを感じず、そして海に反射するオーロラも見ることができるので一度で二度楽しめるからである。
しかしながらフィルム撮影時代の苦労が嘘のようにデジタルカメラ撮影でのオーロラ撮影は楽になった。フィルム撮影時代は36枚撮りフィルムを最後まで撮影してしまうと、寒さでフィルムが切れてしまうことがあり、18~20枚ぐらいまで撮ると手動で巻き上げて、フィルムを入れ替えていたが、今はカメラの予備バッテリーをたくさん用意しておいて、三脚を立ててタイムラプスという撮影方法を用いれば、カメラマンは暖かいテントの中でぬくぬくとしていられる時代になってしまったのだ。
私的にはファインダーを覗いて一枚一枚シャッターチャンスを狙いたい性格だから、便利な機能は無視し、ずーっと外にいて凍傷になるタイプ(笑)。
最初の写真をよく見て欲しい。写真右下の岩の上に光る点があるのがおわかりだろうか? これはノルウェー人カメラマンのカメラの点。彼はタイムラプスをセットして、さっさと車に戻ってしまった。そう、これでもオーロラを撮れる時代。帰国後、う~む、と唸りながら彼のカメラの点をフォトショップでレタッチする私なのである。
2017.03.26(日)
文・撮影=山口規子