フィリピンのご当地菓子パンは懐かしの味
その後さらに、イルストラードにてスイーツとしてウベ(紅山芋)の餡入り「エンサイマダ」と濃厚な味のココアをいただく。
エンサイマダは、元はスペインのマヨルカ島で生まれた、ラードを使って焼き上げたうずまき型のサクサクしたお菓子なのだとか。それがフィリピンに伝わって、菓子パンに変身。マーガリンかバターたっぷりのパン生地にグラニュー糖がかかり、それにチーズ(私はこれが一押し)やハム、このウベの餡入りのものなどいろんな種類がある。
フィリピンのエンサイマダは、ふわふわのパンに砂糖の甘さとバターのしょっぱい味が絶妙なご当地菓子パンなのだ。カフェやベーカリーなどいろんなところで売っていて、パンにバターにグラニュー糖という組み合わせが、子供の頃に食べたおやつを思わせる。
マニラの空港でもレッドリボンというチェーンのベーカリーで売っていて、1個36ペソ。ここでは、パン生地の代わりにケーキを使った「マモン」もあって、シンプルなバター・マモン(35ペソ)は、いわばバターシフォンケーキ。チーズのせは38ペソ。ふんわりと優しい甘さが広がるケーキは、卵の風味を感じる懐かしいような味で、これまたチ—ズの塩味が加わるとさらにおいしい。
Red Ribbon(レッドリボン)
所在地 フィリピン国内にチェーン店多数
URL http://redribbonbakeshop.com.ph/
2016.07.21(木)
文・撮影=小野アムスデン道子