ガウディ建築を上手に撮影するコツ その2
「こだわりの素材を引き出す光を見つける」

32ミリレンズ/F9/1000分の1秒/ISO6400/WBオート/マニュアルモード

 大きな空間の撮影を十分堪能したら、次は細部の撮影。ドアノブ、階段の手すり、天井の模様、タイルの質感、ドアや窓枠のちょっとしたところのデザインに感動するだろう。

60ミリレンズ/F11/250分の1秒/ISO6400/WB晴天/マニュアルモード

 そしてもっと感動するのが光の取り入れ方。窓から入ってきた光が天井にどんな風に反射して、壁に取り付けられた照明器具がどんな影を落とすのか。ここでのポイントは質感を出すということ。質感を出すためには影を生かす。またポイントを明確にするために被写界深度を浅くしたり、逆光を利用したりしてみよう。

16ミリレンズ/F11/60分の1秒/ISO6400/WB晴天/マニュアルモード

 そしてもう一つ大事なことは構図である。質感を出すためには当然近づいて撮影したくなるので、構図の切り取りにはセンスが問われる。コツは潔くバランスを崩すこと。そういった意味でカサ・バトリョは構図の切り取り練習にはもってこいの場所。フォトジェニックなポイントが沢山あるのだ。

20ミリレンズ/F9/8分の1秒/ISO6400/WB晴天/マニュアルモード

2016.06.26(日)
文・撮影=山口規子