信じられないほど進化した自宅用脱毛機
思えば昔は、アンダーヘアが少ないことが逆にひとつの“悩み”で、部分用の養毛剤などが存在したわけで、やはり大人層には、青天の霹靂だろう。もちろん“ビキニゾーンの脱毛”は、ひとつの常識だったけれど、それはあくまでビキニを着た時のことを想定した部分脱毛である。VIOのOまで、というのは体にあるムダ毛をまさに根滅させるという発想。そうそう、手の指に生えているムダ毛までを今は許さない。だから脱毛サロンの施術も、全身12カ所、お好きなところをセットで行うという具合。
問題は、サロンでやってもらう抵抗感だ。確かに、デリケートゾーンを自分で脱毛するのは簡単ではないし、毛穴の処理だけにバイ菌が入ったりする不安もある。思い切って行ってしまう方が楽なのかもしれないが、「絶対にありえない」という人もきっと少なくないはず。たとえばサロンでも受けられる“ブラジリアンワックス”なら、手軽にトライできるかもしれない。“剃る”のではなく、エイッと“抜く”ワックスの進化形。水溶性のワックスなので温めるワックスと異なり、ヤケドの心配がないなど、一瞬の痛みを我慢すれば、確かに楽。毛根から取り除くのであとがチクチクせず、古い角質まで取り除けるので、肌がツルツルになるのも嬉しい。
一方、レーザー脱毛については、ぜひ知っておくべきが、自宅用の脱毛機が今や信じられないほど進化していること。以前のような“恐怖感”も“失敗”もなく、それこそサロンでの仕上がりと遜色のないツルスベの仕上がりが得られるのだ。特にヤーマンのレイボーテは、日本人の肌に合う波長の光を採用しているので肌を傷めずに、効率よく照射できるのが特長。今どきのフラッシュ脱毛はこんなにも簡単なの? と驚くはずである。もちろんデリケートゾーン専用のストッパーなどもついていて、これならばデリケートゾーンも自分で……という気持ちになるかもしれない。
いや、どちらにしても厄介な時代になったが、こうなったら一度トライしてみるしかない。今の脱毛事情をよく知ればきっとコワくなくなる。つまり、みんなでやればコワくない。VIO、一日も早く検討を!!
齋藤薫 Kaoru Saito
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイストに。女性誌において多数のエッセイ連載を持つほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『人を幸せにする美人のつくり方』(講談社)、『大人になるほど愛される女は、こう生きる』(講談社)、『Theコンプレックス』(中央公論新社)、『なぜ、A型がいちばん美人なのか?』(マガジンハウス)など、著書多数。
Column
齋藤 薫 “風の時代”の美容学
美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍する、美容ジャーナリスト・齋藤薫が「今月注目する“アイテム”と“ブランド”」。
2016.05.05(木)
文=齋藤 薫
撮影=吉澤康夫