愛知芸術文化センター10Fの入り口に展示されているムルヤナ(Mulyana)《海流と開花のあいだ》 2019-の作品を観る升味加耀さん。 浅野友理子さん。大作《綯い交ぜの庭》2021 の前で。 浅野友里子《綯い交ぜの庭》2021 浅野友里子《トチを食べる》2014。厳しい気候の東北地方では、栃の実は飢えをしのぐための貴重な”かてもの”だったという。山形県のある地域では今でもその栃の木を大切に守る文化が息づいている。浅野が現在のような作品をつくるようになったきっかけが「栃の実」だった。 浅野友里子《トチを食べる》2014 浅野友里子《地続きの実り》2025 「その土地に生きた人々のささやかな歴史をこうして絵という形でアーカイブしていくということは素敵ですね」と升味さん。 浅野友里子《休らう薬草》 2020 是恒さくら《白華のあと、私たちのあしもとに眠る鯨を呼び覚ます》2025 「物語のスケール感に圧倒されますね。血肉を感じるというか、紡ぐという作業の身体性の力強さを感じます」(升味さん) 刺繍によって作品に記録された人と鯨との物語。捕鯨と反捕鯨という極端な二項対立からの脱却のヒントがそこにはある。 愛知県の西尾市は漁網の生産が盛ん。作品では使われなくなった漁網などを活用し、定置網を想起させる空間を創り出している。 佐々木類《忘れじのあわい》2025 窯業を生業とする瀬戸市にはハゲ山を緑化するための植物であったり、釉薬用の植物であったり、多様な植物が存在する。瀬戸市を別の視点から見つめることに繋がる。 男湯からにじり口のような通路を通って女湯へ巡る展示空間の構造も面白い。それぞれの空間で作品の構成がかなり違うので、目が慣れてから男湯に戻ってみるのも面白い。 「存在を感じ取れる最後だからこそ、エネルギーを感じるんですね。この空間が単なるフレームでなく空間も含め作品になっていることが興味深いです。舞台空間でもご一緒できたりしたら面白いですね」(升味さん) 普段は石川県を拠点に作品制作をしている佐々木類さん。 カマラ・イビラヒム・イシャグ 《コンポジション》2016(左)、《私の2本のユームの木》 2023(右奥) カマラ・イブラヒム・イシャグ(Kamala Ibrahim Ishag)《バイト・アル・マル》2019 「この色彩と造型に惹かれました」ムルヤナ(Mulyana)《海流と開花のあいだ》 2019-。ムルヤナはインドネシア出身のアーティストだ。 大小島真木《土のエクリ》 2025(写真は一部分) 大小島真木+アグロス・アートプロジェクト《明日の収穫》 2017–18 加藤泉《無題 Untitled》 2010 ワンゲシ・ムトゥ(Wangechi Mutu)《眠れるヘビ》 2014-2025 展示会場のひとつである愛知県陶磁美術館。 展示会場のひとつである愛知県陶磁美術館でクォン・ビョンジュン(Kwon Byungjun)のサウンドインスタレーション『ゆっくり話して、そうすれば歌になるよ』を鑑賞する升味さん。名古屋市だけでなく、瀬戸市の文化や歴史を感じることができるのも魅力だ。 加藤泉《無題 Untitled》 2025