2025年、第76回NHK紅白歌合戦のテーマは「つなぐ、つながる、大みそか。」……だったそうだが、正直、そんなおっとりした紅白ではなかった。「かます! ぶちかましたるで大みそか!」くらいにテッカテカの肉食紅白だった!

 若者が噛みつき、中堅が煽り、大御所が吠える、控えめに言って歌声の威嚇。特に還暦以上の歌手の元気がフルスロットル。スタンドマイクで空中に正円を描くYAZAWA。SNSで「歌声が大阪まで聞こえた」と書かれた布施明。舞台から客席まで全力疾走したヒロミGO。紅組最年長なのに色気がすごい髙橋真梨子。飛び跳ねるマチャアキ。彼らは普段何を食べているのだろうか。

 ということでさっそく、毎年恒例「遅すぎる紅白レポ」開幕である。印象的だったアーティストに絞って敬称略でご紹介。長いが、途中で離脱はNONONO!


【前半】かわいさ倍倍からの尊いスタート!

 総勢100名の歌手による放送100年記念のオープニング。Mrs. GREEN APPLEの「夢であいましょう」に「さすがや」と唸り、審査員席で悠然と手を振る松嶋菜々子の美しさにひれ伏し、「上を向いて歩こう」でペンライトをマイク代わりに歌うキンプリにキュンし、お隣に話しかけまくるマチャアキに目を細め。おいしい画にビールが進む!

●CANDY TUNE「倍倍FIGHT!」、FRUITS ZIPPER「わたしの一番かわいいところ」

  新世代の2大「カワイイ」に陥落! 紅白をおおいに盛り上げ大貢献。今後も応援するしか! 特に「ばーいの倍のFIGHT!♪」という歌い出しのピンクのテンガロンハット嬢、村川緋杏(びびあん)というお方、好き……。「わたしの一番かわいいところ」では、Mrs. GREEN APPLEと郷ひろみの「ねえねえねえ!」にガッツポーズ。彼らは本当に裏切らない。

●新浜レオン「Fun! Fun! Fun!」

 歌いながら若手にも大御所にもガスガス絡み、布施明の「俺のとこ来んのか? 来んのか?」という戸惑いフェイスを引き出した盛り上げ隊長! 「盛り上がレオン」など名前の有効活用も見事だ。膝スラを見守る仲野太賀の笑顔もいい! この歌、明るくていい歌だよね。

●ORANGE RANGE「イケナイ太陽」

 改めて爆イケ。歌もさすがだが、イントロとMCの尺の合わせ方が熟練の花火師レベル! あれは演出側も紙テープの出し甲斐があったというものだろう。出場歌手もみなノリノリで、特にちゃんみなのキメ顔、岩崎宏美様のグルーヴ感はさすが。

●天童よしみ「あんたの花道 ~ミャクミャクダンスSP~」

 演歌界の幸運キャラ・天童よしみ様と、大阪・関西万博公式キャラクター・ミャクミャク、応援に参加したCANDY TUNEとFRUITS ZIPPERすべての相性が良く、これぞ紅白! ミャクミャクのキレキレダンスに「昔気持ち悪がってゴメン」と反省。

●M!LK「イイじゃん」

 祖父母への呼びかけ、み!るきーず(ファンの愛称)への感謝。ふんふんとブレス音がマイクに入るほどエキサイティングなステージ、坂本冬美の「夜桜お七」応援の華麗な舞、TUBE応援での壊れたテンション。とにかくずっと楽しそうだったM!LK。いや~イイじゃん! 好感度が直角に上がった。

●純烈「いい湯だな(ビバノン・ロック)」

 加速する高齢化社会の希望、純烈。昨年は群馬県神流町、今回は草津温泉。来年も群馬県なのだろうか。「純烈の日本名湯紹介」として全国展開を希望。関西にもぜひ! 同じ3人組、Number_iと世界観は違うがノリの良さに親和性を感じるのでコラボ希望。

●特別企画 氷川きよし「愛燦燦」

 日本が誇る歌姫・美空ひばりと映像で共演という激重な任務を果たした我らがキー様。映像のひばり様の口の動きと、キー様の歌唱がシンクロして鳥肌! 歌唱順が早かったのも◎。毎年寝落ちしキー様を見逃していた母も喜んでいた。

●アイナ・ジ・エンド「革命道中 – On The Way」

 千鳥・ノブの「かませてくれ!」という紹介に「お任せあれーぃッ!」と威勢よく答えたアイナ・ジ・エンド。宣言通り、ガブリと心に噛みついてきた。クーッ、下の画像を見て! んもう大迫力! 声、顔、身体、すべてを振動させて歌う彼女に、極秘の祀りを覗き見た気分。

●特別企画 堺正章「ザッツ・エンターテインメント・メドレー」

 多分日本一元気な79歳マチャアキ。「バン・バン・バン」と飛び跳ねる姿もカッコよかったが、なにより「モンキー・マジック」での如意棒を回すパフォーマンスとミッキー吉野の登場は、「西遊記」が大好きだった全私が泣いた。彼を盛り上げたのがRockon Social Club。男闘呼組からの誰も想像しなかった現在地、かっこよすぎるぜ!

●特別企画 福山雅治「木星feat.稲葉浩志」

 司会の有吉弘行が「ステーキとステーキ」と紹介していたが、まさにシャトーブリアンレベルの共演。福山さんと稲葉さんが見つめ合い歌う画が贅沢かつ濃厚すぎて、ミカンが進む進む。

●ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」

 「ばけばけ」を観ていないのに。「野垂れ死ぬかもしれないね」というとんでもない歌詞があるのに。なに? この歌の心を撫でてくれる感覚は。無意識にウルウルきちゃったよ! 「ばけばけ」見逃し配信で後追いを決意。

●水森かおり「大阪恋しずく ~紅白ドミノチャレンジ2025~」

 22000個のドミノを使った、2025年のトピックスが現れる仕掛けは素晴らしい。が、2025年は水森さんが芸能活動30周年を迎えた年。それはドミノに組み込むべきではなかったのか、と遅ればせながら訴えたい。出場歌手へのリスペクト、ドンフォゲーット!

●Vaundy「Tokimeki」

 単独ライブかよ! と思うくらい盛り上がったVaundy。「ときめけるか、ニッポーン!」の煽りに、画面の前で「イエーッス!」と叫んでしまった人手を挙げて、がしっ!(固い握手) 彼はタンポポっぽい。飛び跳ねるたびに綿毛が飛び、新しい花を咲かせそう。

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