風邪などの感染症対策に【免疫力を高めるスープレシピ3選】薬膳師が教える、年末年始に気をつけたい“不調の原因”とは？

◆鯛のあら汁の風邪予防薬膳スープ

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　鯛のあら汁は昔から、滋養強壮に優れた汁物として、日本では食べられてきました。薬膳でも鯛は体のエネルギーを回復する食材として知られています。しっかり血抜きをすることで、臭みなく美味しいあら汁を家庭でも作ることができますよ。骨から染み出す旨みは、腎のエネルギーを回復させてくれる働きもあります。体力が落ちた時、風邪をひきたくない時などに最適なスープメニューです。

　鯛が手に入らない場合は、ヒラメやカレイ、タラなどの白身の魚のアラでも代用ができます。年末年始の回復食として活用してみましょう。

●材料（4人前）

・鯛のアラ：1匹分
・大根：200g
・人参：100g
・ごぼう：1本
・長ネギ：1本
・木綿豆腐：1/2丁
・味噌：大さじ2

●作り方

（1）ボウルにアラを入れ、流水で洗います。

（2）鍋にたっぷりの水、（1）のアラを入れて加熱します。沸騰したら、アクを取り除きます。

（3）スープが白濁してきたらアラをザルで漉します。身の部分は取り出すといいでしょう。

（4）大根、人参は食べやすい大きさに切ります。ごぼうは薄く切り、アク抜きをします。長ネギは斜めに切ります。

（5）漉したスープを鍋に戻し入れ、（4）の大根、人参、ごぼう、取り出しておいた鯛の身を入れて加熱します。

（6）大根が柔らかくなったら、長ネギ、豆腐を入れ、味噌で味を整えます。

（7）長ネギの甘みが出たら、器に盛り付けて完成です。

年末年始の疲れを食べて整えよう

　年末年始は、楽しいイベントがある反面、どうしても体に無理がかかりやすい時期。薬膳では「胃腸が整えば、自然と体全体のバランスも良くなる」と考えます。逆に、胃腸が疲れるとエネルギーが不足し、免疫力も低下してしまいます。

　今回の3つのレシピは、どれも弱った胃腸を整え、風邪や感染症に負けない体づくりを助けてくれる薬膳スープメニューです。薬膳は特別な食材や難しい調理法が必要なわけではありません。毎日のご飯を、自分の体調に合わせて選ぶことで、体は驚くほど軽くなります。

　新しい一年のスタートに、胃腸をリセットする温かいスープを習慣にしてみてください。体調が整えば、気持ちも前向きに。毎日の食卓が、あなたと家族の健康をそっと後押ししてくれますように。

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さとうあい

宮城県仙台市在住の料理家。フードコーディネーターや学校講師などを通して飲食業界に携わること20年以上。現在は国際中医薬膳師の資格を取得し、子どもの不調を整える薬膳料理講座や、企業へのメニュー提案などをする傍ら、レシピライターとしても活動中。『薬に頼らずのびのび育てる! こども薬膳』（三笠書房）が好評発売中。

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