自分にとっては20代も30代も変わらない

――30代になってご自身で変わったと思うことはありますか?

 実は、あまり大きな変化は感じていません。20代だろうが30代だろうが、僕にとっては何も違いはないからです。

 ただ、29歳から30歳になった時に、まわりから「30代」ということを言われることが急に増えたので、気にする人は多いのだな、と思いました。

――デビューから14年。近年は海外作品への出演も増えています。今後の展望を教えてください。

 芝居に関しては、最近は手応えを求めすぎないことの大切さを実感しています。結局のところ、ストレートプレイに関しては、手応えのないことが正解なのではないかと思ったりします。

 アクションシーンには手応えは必要ですが、手応えがあるとやりすぎにつながることも多いので、やりすぎず「作品の中で生きる」ことを続けていきたいと思っています。

福士蒼汰(ふくし・そうた)

1993年5月30日生まれ、東京都出身。2011年に俳優デビュー後、「仮面ライダーフォーゼ」でドラマ初主演。23年「THE HEAD」Season2で海外作品デビュー。アクターズ・ショート・フィルム4「イツキトミワ」(24年)では、初監督にも挑戦した。公開待機作に、2026年1月13日放送スタートのドラマ「東京P.D. 警視庁広報2係」(フジテレビ系)や2026年1月16日配信開始の韓国ドラマ「恋の通訳、できますか?」(Netflix)などがある。

衣装クレジット

ジャケット5万3900円、パンツ3万8500円/ともにマーカ(パーキング☎︎03-6412-8217) 靴29万400円/ジョンロブ(ジョン ロブ ジャパン☎︎03-6267-6010) その他スタイリスト私物

『楓』

須永恵(福士蒼汰)と恋人の木下亜子(福原遥)は、天文の本や望遠鏡に囲まれ、共通の趣味を分かち合いながら穏やかに暮らしていた。しかしある朝、亜子を見送ったあと、恵は眼鏡を外し、髪を崩す。実は彼は“恵”ではなく、その双子の兄・須永涼だった。1ヶ月前、ニュージーランドで事故に遭い、恵は帰らぬ人となった。ショックで混乱する亜子の前に姿を現した涼を、彼女は恵だと思い込む。真実を言い出せないまま、涼にとって亜子は、次第に何より大切な存在へと変わっていった。一方、亜子にもまた、誰にも打ち明けられない“秘密”があった。

出演:福士蒼汰 福原遥 宮沢氷魚 石井杏奈 宮近海斗
監督:行定勲
脚本:髙橋泉
原案・主題歌:スピッツ「楓」(Polydor Records)
配給:東映/アスミック・エース
©2025 映画『楓』製作委員会
12月19日(金)全国公開

最初から記事を読む 「『楓』だけは特別。カラオケでもよく歌っていた」俳優・...