近いうちに抽選開始か

 現在は、受付時間内に観覧列に並べば誰でも観覧できる。だが、もし渡航期限が延長されなければ、抽選による観覧制限が近いうちに始まると見られる。

 シャンシャンの場合、渡航のちょうど1カ月前の2023年1月21日以降は、抽選による当選者のみの観覧だった。一方、シャンシャンと双子の両親であるリーリー(力力)とシンシン(真真)の場合は、中国へ行く前日の最終公開日(2024年9月28日)の最後の観覧時間帯(午後3時~3時30分)のみが抽選。すると、当日は早朝から長蛇の列ができたので、開園前に受け付けを締め切るという異例の事態になった(参照:上野動物園のリーリー・シンシンが帰国)(リーリーとシンシン帰国1カ月間ドキュメント“ワクチン接種”“最終観覧は61倍”“グッズ完売”…)。

 また、今回は、双子の渡航までに他のパンダが来日していなければ、日本にパンダがいなくなるため、さらに多くの人の来園が予想される。抽選期間は、これらを踏まえて設定される。

中川 美帆 (なかがわ みほ)

パンダジャーナリスト。早稲田大学教育学部卒。毎日新聞出版「週刊エコノミスト」などの記者を経て、ジャイアントパンダに関わる各分野の専門家に取材している。訪れたパンダの飼育地は、日本(4カ所)、中国本土(12カ所)、香港、マカオ、台湾、韓国、インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイ、カナダ(2カ所)、アメリカ(4カ所)、メキシコ、ベルギー、スペイン、オーストリア、ドイツ、フランス、オランダ、イギリス、フィンランド、デンマーク、ロシア。近著に『パンダワールド We love PANDA』(大和書房)がある。
@nakagawamihoo

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