島ではただいま、オーガニックブーム

ファーマーズマーケットで見かけたルバーブ。日本ではなじみの薄い野菜だが、春を伝える野菜の代表格で、ジャムにしたり、料理のソースに使ったりと人気だ。

 日本でも地産地消、そしてオーガニック野菜が人気だが、ここPEIも同様。毎週土曜に開かれるファーマーズマーケットは大繁盛(夏の間は水曜日にも開催)。地元の農家やクラフト・アーティストが直売しているのだが、コーヒーやクッキーを販売している店もあり、さらには買ったものを食べるコーナーもあるので、大賑わい。買いものに来た人も、売りに来た人もハッピーな雰囲気でとてもいい感じだ。

手づくり感満載の店は、メープルシロップとアスパラとキノコを販売。この見事なアスパラはあっという間に売り切れていた。“売り切り御免”方式で、人気の店はあっという間に店じまいとなる。
採れたての新鮮野菜に慣れてしまったら、もう、スーパーの野菜は食べられません。シャキシャキっと音がしそうな、見るからにフレッシュな野菜が並ぶ。

 カナダらしいなと感じるのは、国際色豊かなこと。農作物では伝わってこないのだけれど、料理自慢のお店もいろいろあって、これが楽しい。ピロシキあり、ポーランドの餃子「ピエロギ」あり、メキシカンや中華もある。さすが移民の国カナダ。こうした場からしていろいろな文化に触れることができるというのは、教育上も素敵なことだと思った。

看板ももちろん手づくり。「おばあちゃんの味」をうたってみたり、「ケータリングもやります」みたいなものもあり。
熱々のピエロギはなかなかの美味。
そしてもちろん、カナダ人大好きドーナッツも売ってます。

 面白かったのは、ファーマーズマーケットなのにロブスター売りの漁師さんが出店していたこと。島にはもちろんフィッシュマーケットもあって、ロブスターも売っている。が、漁師さんにいわせるとマージンが高くて……ということらしい。

 で、地元の人が見ても安いと感じる価格でロブスターを売っている。いろいろ問題もあるらしいのだけれど、市場の入り口にも堂々「ロブスターあります」ののぼりが立っているくらいなので、大らかというか何というかの状態のよう。

パン屋さんも肉屋さんもあるので、マーケットでひととおりのものは全部揃う。
とてもセンスのいい花屋さんもあるという至れり尽くせりです。
州都のシャーロットタウンの郊外で開かれるファーマーズマーケット。

Charlottetown Farmers' Market
(シャーロットタウン・ファーマーズマーケット)

所在地 100 Belvedere Avenue, Charlottetown, Prince Edward Island
URL http://charlottetownfarmersmarket.weebly.com/

2015.11.10(火)
文・撮影=大沢さつき