本場のトレイルハイクのハードさに驚く

出発前には、2マイルは余裕と思っていたのに、すぐにトレイルのハードさに驚く。
地元の人には、これは軽いコースらしい。

 翌日、冬場は135ものコースが広がるスキーリゾートとしても有名なサンデー・リバー・リゾートを目指す。アパラチアン山脈に沿って南北に14州にまたがるアパラチアン・トレイルの一部をハイキングするのが目的だ。

 トレイルハイクは、遊歩道をゆるゆる歩くイメージでいたから、目的地はテーブル・ロックで全長は2マイル(約3.2キロ)と聞いて「その距離なら軽い」と高をくくっていた私達。ところがどっこい歩き始めると、結構な坂道だし、だんだんと岩がゴツゴツしてきたと思ったら、岩場をよじ登るような所まで出て来て「あとどれくらい登ったら着くの」ともう息もゼイゼイ、足はフラフラ。

テーブル・ロックの頂点。ちょっとやばいぐらいの眺め。

 しかし、恐いぐらいに切り立ったテーブル・ロックからの絶景は、そんな疲れも吹き飛ばすぐらい素晴らしいものだった。

下りも足元に気をつけて歩かないと、尻餅をつく羽目になる。さすがアパラチアン・トレイル。

 下山してから夕刻、この辺りに生息するムース(ヘラ鹿)を見に出かけるが、残念ながらこの日は出会えず。

森を映すサンデー・リバーの川面の眺めが素晴らしい。
ひなびた感じがなんとも言えない屋根付き橋。

 しかし、途中で見たサンデー・リバーと1872年に建てられた屋根付き橋の眺めは格別。この橋は、その美しい姿からアーティスツ・カバード・ブリッジと呼ばれている。車が通る橋としてはもはや使われていないが、今もその佇まいはなんともいえず雰囲気がある。

左:スキーリゾートらしく、大きな暖炉のあるジョーダン・ホテル。
右:屋外にはジャグジーも。

 広大なサンデー・リバー・リゾートの中にはコンドミニアムやロッジの他、ホテルも2つ。ジョーダン・ホテルの方に泊まり、ジャグジーで憩う。冬はスキーでホテルまで滑り降りて来て、このジャグジーに即、ジャンプインで温まることもできる。

Jordan Hotel at Sunday River Resort
(ジョーダン・ホテル・アット・サンデー・リバー・リゾート)

所在地 27 Grand Circle, Newry, ME 04261
電話番号 +1-207-824-5000
URL http://www.sundayriver.com/

2015.10.27(火)
文・撮影=小野アムスデン道子