今回のマクロビレシピに欠かせない食材はこれ!

味りん

マクロビオテック食材「味りん」の写真

 「味りん」は蒸したもち米、米麹に焼酎などのアルコールを原料とし、40日から60日かけて熟成させます。そうすることで米麹中の酵素が働き、もち米のデンプンやタンパク質が分解されて糖類、アミノ酸、有機酸などが生成され、そのままでもおいしいリキュールのような調味料となります。

 天然醸造でない本みりんは水あめと醸造アルコールを使い、短期間で、天然醸造の約3倍の量を作ることができ、戦後に普及しました。また味りん風調味料と書かれたものは、味りんに似せて作られていますが、水あめや化学調味料などを用いアルコールは含んでいません。

 料理の仕上がり差が出ますので、伝統的な製法で作られた本みりんを使うようにしましょう。マクロビ的には甘味をつける時、本みりんの他、未精製の甜菜糖、米飴や麦芽飴などを使うこともあります。

醤油

マクロビオテック食材「醤油」の写真

 醤油は味噌と並ぶ日本の発酵食品です。天然醸造のものと混合醸造のものがあり、天然のものでは熟成に1年以上の時間がかかりますが、混合醸造のものは短期間で製品化するために風味にかけ、その分砂糖や人工甘味料、化学調味料などを添加して味を整えているものがほとんどです。天然醸造のものは醤油自体に旨みがあふれているうえ、胃腸を整える働きや防腐効果を持っています。値段は多少高くなりますが、中には原料となる大豆や麦を有機栽培に、使用する塩を自然塩にするなど商品づくりにこだわったものも出ているので、予算に合わせて是非本物の醤油を使うようにしてください。質の良い調味料を揃えることで料理の仕上がりが変わってきます。

中村恭子 (なかむら きょうこ)
地産地消料理研究家/健康管理士
クシマクロビオティックス・コンシェルジュ/食育アドバイザー
2011年東京都より長野県茅野市に移住。同年、自身のプロデュースするオールベジの焼き菓子を提供するCafe 楢 Oak(カフェオーク)をオープン。また地産の伝統野菜を紹介するイベントの企画・運営や、それらを使ったオールベジ料理・菓子のメニュー開発等を行う。東京・蓼科で月に一度オールベジ料理を食べて学ぶ料理教室を主催。
ブログ(毎週水曜日更新) http://www.cafe-oak.net
※カフェの営業はゴールデンウィーク・夏季シーズンのみ
Facebook https://www.facebook.com/kyoko.nakamura.18

撮影/秋元良平 http://ryohei-akimoto.jp

Column

自分にも地球にも優しい
「週1回ベジ食」のすすめ

週に1回、お肉を控えて野菜を中心にした食事をする「週1回ベジ食」はじめませんか? 「週1回ベジ食」は、体に優しいのはもちろん、肉食をやめることで地球温暖化の原因のひとつと言われる無理な畜産の抑制にもつながる、地球にも優しい食スタイル。自分と地球をいたわる、ヘルシーなだけでなくちゃんとおいしい「週1回ベジ食」レシピをご紹介します。

2015.09.29(火)
文=中村恭子
撮影=秋元良平