ユーコンの玄関口ホワイトホースの魅力

西部開拓時代の雰囲気を残そうと、3階建て以上の建物はほとんどない。ちょっと映画のセットのようにも見える街並み。

 極北のユーコンの玄関口となる街がホワイトホースで、人口約2万7000人の小さな街だ。その名はユーコン川の早瀬の白波を白馬のたてがみに見立てて名付けられた。

昔ながらの建物を保存していたり、新しい建物も風情を損なわないデザインで街並みを保っている。その建物の有機的な感じに居心地の良さが。
ミントグリーンで縁取られたログキャビンは、オールドログ・チャーチ博物館で、街でも最古の建物のひとつ。

 日本のおよそ1.3倍の広さを有するユーコン全体の約8割の人がこの街に住んでいて、その内ネイティブカナディアンが6割。ユーコンに魅せられて移り住んだアーティストやミュージシャンも多く、自由でクリエイティブな雰囲気を街に醸し出している。

「クロンダイク・リブ&サーモン」は、5月~8月末日の夏季のみ営業。客足が途絶えることのないひっきりなしの満員御礼レストランは、ユーコン、ホワイトホースの顔。

 で、ユーコンに来たらココで食べなきゃというのが「クロンダイク・リブ&サーモン」。カジュアル豪快な北米&ローカル料理のレストランで、柔らかいリブとフィッシュ&チップスが評判だ。予約不可のため、ときには小一時間待つこともあるのだが、ジモティもツーリストもビールを啜りながらじっと待つ。待つ甲斐のあるウマさと、きびきび愛想抜群のお姉サンたちのサービスに、満腹ご満悦となること間違いない。

ハリバット(オヒョウ)のフィッシュ&チップス。魚は1~3ピースの選択が可能で、女子は1ピースで十分。1ピースだと14.95カナダドル。下のペーパーは雰囲気を出すため新聞に似せたもの。
仰天もののデザートのブラウニー。アイスクリームを乗せてと注文したらトンデモナイことになった。
店内の内装も開拓時代のワイルドな雰囲気で。客の望みを外さないプレゼンテーションだ。

Klondike Rib and Salmon(クロンダイク・リブ&サーモン)
所在地 2116 2nd Avenue, Whitehorse, Yukon, Canada
電話番号 +1-867-667-7554
URL http://www.klondikerib.com/

2015.09.15(火)
文・撮影=大沢さつき