「おむつ付けて食べるべし」という幻の魚とは?

南大東島産ラムの「コルコル」はかつての空港跡地を醸造所に。

 珍しいものといえば、南大東島のサトウキビから生まれた無添加無着色のラム「コルコル」や、水深5000メートルの海域の水深200メートル地点で採取した海洋深層水を製塩した「南大東島の海塩N」(200グラムで税込2160円!)。通にはたまらない、南大東島の味ですよね。こうした名産物も、インターネットのおかげで、島へ行くことなく手に入れられるご時世になりました。

星野さんの畑の下で見つかった、“星野洞”。暗がりの中、みごとな鍾乳洞が幾本も垂れ下がっています。

 けれど、そんな時代でも南大東島へ行かないと口にできない、幻の魚があります。島の人は好んで食すけれど、流通や販売が禁止されている、インガンダルマ。「おむつ付けて食べるべし」なんて、意味深なアドバイスもある禁断の魚です。

これが噂のインガンダルマ! (C)南大東村観光協会

 インガンダルマとは深海魚のバラムツの一種で、脂の乗り方が白身魚の域を超越したノリノリ具合。舌に絡まる脂に甘みを感じます。実は、この脂を消化しきれない人が、おむつのお世話になってしまうのだとか。

 南大東島の文化を食を通して、感じるのも、オツかも?

南大東島
●アクセス 那覇空港から小型機で約1時間
●おすすめステイ先 ホテル よしざと
URL http://hotel-yoshizato.com/

古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/5世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

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2015.07.15(水)
文・撮影=古関千恵子