CREA WEBの好評連載コラム「世界極楽ビーチ百景」で海外の至福ビーチ事情をレポートし続けているビーチライター・古関千恵子さんが、特別篇として国内の厳選ビーチをおすすめします。三浦、伊豆、房総といった首都圏からのアクセスに優れた場所から、沖縄の離島や小笠原といったスペシャルな南国まで、日本が誇る10の絶品ビーチをご紹介!

#009 鴨川(千葉県)

陸の観光アトラクションが充実したリゾートビーチ

保養地としてかねてから選ばれていた、穏やかな気候の鴨川。

 千葉・房総半島のリゾート地、鴨川。

 東京から車では、館山自動車道や房総スカイラインなどの高速道路を進むルートのほか、神奈川の久里浜へ南下し、フェリーで東京湾を突っ切ったのちに半島を横切るルート、あるいは川崎から東京湾アクアライン経由など、房総半島の南部にありながら、意外と行きやすいロケーションにあります。電車派なら、東京駅から京葉線・外房線(特急わかしお号)で約2時間です。

 古くから保養地や海水浴場としてステイタスを確立している鴨川。メインビーチの前原横渚海岸は、海沿いをヤシの木が縁取るプロムナードが走り、どことなくカリフォルニアのよう。海辺らしい雰囲気のレストランやバー、食事処も充実し、華やいだ空気に満ちています。

日本三景のひとつ、松島を彷彿させる景観が広がる景勝地、鴨川松島。

 一方、前原横渚海岸から北上したマルキは鴨川のメインのサーフスポット。次々とやってくる波を乗りこなすサーファーたちをウォッチングするお楽しみが。南部にあるため、冬でも水温が高く、通年サーファーを見かけます。

 波に惹かれて、移り住む人も多いのだそう。その中の一人の女性サーファーと一緒に、雑誌の企画で周辺をめぐったことがあります。鴨川はビーチ以外にも観光スポットが多数あることに、驚かされました。

2015.08.22(土)
文・撮影=古関千恵子