中南米最大の都市でスーパーと市場をそぞろ歩き

 メキシコの首都、メキシコシティは、中南米を代表する大都市のひとつで、人口2000万人を抱える世界最大級の都市でもある。標高2268メートルの高地にあるので、昼は暑い! 夜は寒い! 日中は薄手の半袖Tシャツ、夜はフリースを着込んでの街歩きとなった。

 ソカロ地区は、アステカ帝国の時代から植民地時代、そして現在にいたるまでずっと、街の中心地となっている場所。巨大な国旗がはためく世界一大きい広場のまわりには、連邦区庁舎や国立宮殿など、歴史建造物が林立している。そこから歩いていける旧市街には、古い建物を利用したブティックや老舗のスイーツショップなどがあって、なかなかいい雰囲気。

大広場に面して立つ南北アメリカ大陸最大のカテドラル。
カラフルな生活用品を売る店や、マグナムサイズのテキーラを売る酒屋などを見ながら、旧市街を散策。
タコス屋が並ぶ通り。このあたりはちょっとお洒落な雰囲気。

 どの街を訪れても、私が必ず足を運んでみるのが、スーパーマーケットと市場。スーパーマーケットはなんといっても、調味料売り場が楽しみなのだ。メキシコシティでも、グリーントマトを使ったサルサ・ベルデに、ハラペーニョを燻製したチポトレ(料理のアクセントに最高)、唐辛子入りのチョコレートソースのモーレ(チキンにかけると美味)、スパイス入りのチョコラテ(カレールウのような固形。ホットミルクで溶かして飲むと、甘辛チョコドリンクに)、その他、ハラペーニョ入りのポテトチップスに中身が分からないブイヨンまで、我が家のキッチン用にたくさんのお土産を仕入れた。

どのスーパーにもあるチチャロン(豚の皮揚げせんべい)は量り売り。子どものおやつにも人気。カロリー高そう……。
サボテンも量り売り。サラダに使ったり、炒めたり揚げたり。めかぶに似た食感なのだそう。

 市内には、庶民の台所でもあり、お土産探しにもちょうどいい市場がいくつかある。メキシコ全土の民芸品が揃う市場もあれば、日用品の露店が並ぶ市場、アンティーク専門や呪術宗教グッズ専門の市場まであって、歩いているだけで面白い。

観光客で賑わう市場から一歩裏路地に入れば、そこには人々の日常がある。
民芸品を売る市場で見つけたマリアッチ帽子専門店。店内で職人が手作りしていた。

2014.07.15(火)
文・撮影=芹澤和美