この1枚の絵が、この画家の運命を分かつ!

『床に鉋(かんな)をかける人々』 ギュスターヴ・カイユボット 1875年 油彩・カンヴァス 102×147cm (C) RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

ハードな労働でも、ムキムキワクワクな男たち

「カイユボットはブルジョア階級でスポーツマン、ボートが趣味で、“美しい筋肉”が好きだった。だから床を削るというハードな肉体労働を描いてさえ、筋肉を動かす喜びが伝わってきてしまう。傍らにあるのはおそらくワイン。この絵がサロンで落選し、彼は印象派グループに。仲間の絵を買い、活動をバックアップしました」

オルセー美術館展
会場 国立新美術館(東京・六本木)
会期 2014年7月9日(水)~10月20日(月)
休館日 火曜日(8月12日、9月23日、10月14日は開館)、9月24日(水)
入場料 一般1,600円ほか
問い合わせ先 03-5777-8600(ハローダイヤル)
URL http://orsay2014.jp/
※美術館・美術展などの入場料は、税込価格です。

中野京子 (なかの きょうこ)
作家、ドイツ文学者。早稲田大学講師。西洋史や美術に関する広範な知識をもとに、本や雑誌、テレビなどで活躍。『怖い絵』『名画の謎』シリーズなど著書多数。最新刊は『名画に見る男のファッション』。

2014.06.20(金)
文=宮下哲

CREA 2014年7月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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