芸術家たちの生涯および作品に関する解説が一冊に
海外を旅する際、大きな楽しみのひとつが美術鑑賞だという女性は多いことだろう。
そんなあなたにおすすめしたい本が、この夏発売された。タイトルは、『パリとノルマンディー 印象派を巡る旅ガイド』。ニューヨークで生まれ、世界の美術好きに愛されてきたトラベルガイド『ART+TRAVEL』シリーズの日本語版である。
まず注目すべきは、印象派を代表する8人の画家たち――マネ、モネ、ルノワール、セザンヌ、ドガ、モリゾ、カイユボット、ゴッホ――のドラマティックな生涯を綴った評伝。サロンを中心とした保守的な画壇に反旗を掲げた彼らの闘いには、胸が熱くなる。それぞれの人物について意外な一面を知ることができるトリビアも楽しい。
次に、パリの主要美術館に収められた印象派作品に関する解説。ここには、オルセー美術館、オランジュリー美術館、マルモッタン・モネ美術館、ルーヴル美術館、プティ・パレ、ピカソ美術館、ロダン美術館の7館が登場する。必見の傑作150点についての詳しい紹介文は、キャンバスの裏側に隠れたその作品の生まれた事情にまで触れていて、非常に読みごたえがある。
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2012.09.06(木)