昨今、モバイルバッテリーの発火事故が各所で相次いでいます。その多くはリチウムイオン電池を採用した製品と見られ、強い衝撃や圧力が加わることによって、発火に至っていると考えられています。メーカーがリコールを公表していない製品だからと安心していたら、ある日いきなり、事故の当事者となる可能性も否定できません。

 こうした中で注目を集めているのが、リチウムイオン電池式とは異なる、別の方式を用いたモバイルバッテリーです。例えば、今回紹介するエレコムの「DE-C55L-9000」シリーズは、リチウムイオン電池と比べて安全性が極めて高いとされる、ナトリウムイオン電池を採用した同社曰く「世界初」のモバイルバッテリーです。

 どのような製品なのか、逆にデメリットはないのか、実際に購入してチェックしてみました。

「USB PD」にも対応、ノートPCにも十分使える

 本製品の見た目は、一般的なリチウムイオン電池式のモバイルバッテリーと変わりません。ずんぐりとしたボディに、USB Aポートが1つと、本体の充電にも対応したUSB Type-Cポートを1つ備えています。さらにポートの横には5つのLEDがあり、バッテリーの残量を表示する仕組みです。モバイルバッテリーとしては非常にオーソドックスといえるでしょう。

 急速充電規格のUSB PDに対応し、最大45Wで充電できます。これだけの出力ならばスマホやタブレットはもちろん、ノートPCの充電にも十分対応できます。

 容量は9000mAhで、メーカーサイトではMacBook Air(2022)を「約0.3回」充電できるとされています。バッテリーを完全に回復させられるわけではなく、あくまで使用時間を伸ばすための製品ということになりますが、外出先でコンセントにつないでの充電が難しい人にとってはまたとない製品です。

 このように、基本的な機能は一般的なモバイルバッテリーと変わりませんが、本製品の何よりのメリットは、ナトリウムイオン電池の採用による安全性の高さです。

2025.08.31(日)
文=山口真弘