「2,500円」という価格、「31」という冠

 手応えある重さとサイズ、豪華なデコレーションと複雑な味わいを演出する層構造。であるにもかかわらず、価格2,500円というのは、取材陣も一様に「意外に……安くないですか?」

「その辺は検討を重ね、頑張ったところです。年一回の誕生日やクリスマスであれば財布のひもも緩んで奮発されると思いますが、『31 パティスリー』の購入シーンは日常にある8回のうちの1回となりますから、あまり値が張ると購入ハードルが上がります。生洋菓子市場というレッドオーシャンでしっかり選ばれる価格設定として、2,500円にしております」

 「31 パティスリー」というど真ん中ストレートな名称も、大きな期待の表れだ。

「サーティワンには『31 デコケーキ』という商品があります。アイスクリームケーキは工場完成品であるため店頭でフレーバーは選べません。しかし好みのフレーバーを自由に選べることがサーティワンらしさの根本でもあります。そこで『31 デコケーキ』ではケーキ本体とトッピング、お好きなフレーバー6個を選び、自宅で飾り付けるという、我々自身にとってもセンセーショナルな方法を取り、大成功を収めています。『31 パティスリー』も生洋菓子好きの1/8回を狙うという大きな期待をもって商品化しましたので、大看板である『31』を商品名に掲げております」

「31 パティスリー」がハートに届く理由

「ちょっと嬉しいことがあった時、一週間頑張ったご褒美、誰かと新しいおいしさをシェアしたい、そんな時に『31 パティスリー』をご体験いただきたいです。みなさまの期待に応えるべく充分な期間をかけて開発しましたので、自信をもってお届けいたします」とは橋本さんからのメッセージ。

 「31 パティスリー」は“単にケーキの形をしたアイスクリームではない”という意味で、新発想のアイスクリームケーキと言える。しかしもっとも注目すべきは、この商品に大きな発展の可能性がある点だ。なぜなら、既存3品で使用されている「ストロベリーチーズケーキ」「ジャモカアーモンドファッジ」「キャラメルリボン」など、サーティワンがこれまで全世界で販売してきたフレーバーは現時点でトータル1,400種類以上あり、さらに毎月新フレーバーが生まれているのだから。

「次はどのフレーバーが『31 パティスリー』になるのだろう?」

「ホッピングシャワーが『31 パティスリー』になったらどんな感じかな?」

 あなたの推しフレーバーが「31 パティスリー」になる日をお楽しみに!

サーティワン アイスクリーム

https://www.31ice.co.jp/

2025.08.10(日)
文=前田賢紀
写真=榎本麻美