約400年の歴史を誇るアメリカ最古の州都サンタフェ
まさにアメリカンドリームを体現する「ルート66」。2026年に100周年のアニバーサリーイヤーを迎えるこの伝説のハイウェイの魅力をご紹介するシリーズの第3回は、ニューメキシコの州都サンタフェへ。
1926年から1937年までルート66はこの街を経由しており、ここではオリジナルルートの面影を見つけることができます。


アメリカに現存する最古の州都として400年以上の歴史を誇るサンタフェ。年間300日以上も晴天に恵まれ、古くから多くのアーティストたちを魅了してきた美しい古都です。
アメリカンポップなカルチャーが色濃いルート66にあって、優雅で洗練された雰囲気はまさに別世界。「The City Different(ほかとは違う街)」と呼ばれるのも納得です。

今や250軒を超えるギャラリーが集まるなど、全米屈指のアートシティとして知られるサンタフェ。歴史地区では、厳しい景観条例により伝統的なアドビ建築が保護され、建造物のデザインもプエブロ・リバイバル様式で統一。独自の美意識を守ってきました。

アルバカーキからサンタフェへは車で約1時間。気分爽快なインターステートハイウェイのドライブを楽しむもよし。また、車の運転に自信がないという人は列車でもアクセス可能。こちらは、風景をゆっくり楽しみたい人にもおすすめです。


さて州都サンタフェですが、その人口は8万9,000人ほど。こぢんまりとした街で、主な観光スポットは徒歩で回ることができます。
見どころも豊富でネイティブアメリカンの文化が息づき、スペイン、メキシコ、アメリカと3つの統治時代の文化が重層的に折り重なることで生み出される、個性的な美意識に触れることができます。


ネイティブアメリカンのクラフトやアートに触れられるのもサンタフェの大きな楽しみ。ギフトショップなどで手にすることができますが、ぜひのぞいてみたいのが「総督邸(Palace of the Governors)」。
そのポーチには毎日ずらりと露店が並び、ターコイズやシルバーのアクセサリーをはじめ、さまざまな作品を購入できます。


そして、サンタフェ滞在の醍醐味といえば、なんといってもミュージアムめぐり。次のページでは必見の空間へご案内いたします。
2025.08.22(金)
構成・文=矢野詔次郎
写真=鈴木七絵
協力=GO USA