[特別連載] 2014年 最旬ハワイグルメ vol.04
 本連載を執筆する、ハワイ在住のお洒落コーディネーター工藤まやさんに「この夏行くべきレストランベスト10」を選んでもらいました。今回は、ダウンタウンでロコたちが列を成す、今ハワイで最も活気あふれるレストラン「The Pig and The Lady(ザ・ピッグ・アンド・ザ・レディ)」を紹介します。

ダウンタウンのノースキング通りにオープンした人気店

フォー・フレンチ・ディップ・バインミー13ドル(写真手前)。ポルタベーロマッシュルーム入りのP.L.T メルト12ドル(写真奥)。

 平日は大変混み合う、ダウンタウンのノースキング通りに面したロケーション。駐車場はなく、それでもロコたちは嬉々として行列を成す「The Pig and The Lady(ザ・ピッグ・アンド・ザ・レディ)」 は、今ハワイで最も活気あふれる人気レストランです。

 店はダウンタウンに多くある、古い時代の趣を残した建物で、高い天井を生かした広々とした空間。外観はわりとそっけなく、小さめの看板と1枚のドアがあるのみ。でもそのドアを開けると、わいわい、がやがやとたくさんの人が集い、笑い声や、カトラリーががちゃがちゃとぶつかる音、店の従業員の発する気持ちよい声がいっしょくたにどっと押し寄せて、この店のエネルギーをいやがおうにも感じます。

倉庫のようなワンフロアの店内、店奥にはバーもあって、アルコールも豊富に揃います。

 その熱気は、これから体験するここでの食事の好感度を現すバロメーターなのです。私は一歩足を踏み入れただけで「この雑多な雰囲気は“おいしい”のサインなのね!」と嬉しくなって、わくわくどきどき。スタイリッシュを売りにしているレストランでは、入り口のドアが開くたびに中にいるお客さんがちらちらとそっちを見たり、あっちを見たりと気もそぞろですが、ここでは、みーんな自分のテーブルに夢中。そんな様子にさらに気分があがります。

入り口に出ている日替わりメニューも人気。

「ザ・ピッグ・アンド・ザ・レディ」は、コンテンポラリー・フレンチの有名店「シェフ・マブロ」のスーシェフだったアンドリュー・レさんが、2013年11月にオープン。アンドリューさんがファーマーズマーケットや、カカアコのハンクス・オートドッグで期間限定のポップアップレストランを営業していくうちにファンが増え、このお店をはじめたのだそう。

 家族のルーツであるベトナム料理と、お母様ローンさんのベトナム風家庭料理、そして「シェフ・マブロ」で培ったリージョナル・クイジーヌのスタイルをミックスさせて、クリエイティブなベトナム料理の新境地を作りだしました。

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2014.07.10(木)
文・撮影=工藤まや