この記事の連載

【DAY.3】

レトロ感ある「こがね丸」で佐渡島から上越へ

 2023年の春から直江津港と小木港を結ぶ越佐海峡に就航した「こがね丸」に乗船します。5階建ての船内には客室のほか、ラウンジ、フォトスポット、デッキ、ペットコーナーなども備えてあり、直江津港までの2時間40分の船旅はあっという間。

上越のソウルフード“サンドパン”を求めて「小竹製菓」へ

 江戸時代、佐渡島で採れる金銀を江戸に運ぶために北国街道が整備され、高田の城下町はその宿場として栄えたそう。いまも城下町の風情を残す町家と、日本一の規模を誇る雁木(がんぎ)の町並みが残っています。

 上越高田のソウルフードといえばサンドパンということで、発祥の「小竹製菓」へ足を運びました。創業は1924年(大正13年)、なんと今年で100周年! 朝から夕方までひっきりなしに客が訪れる、老舗のパン屋さんです。

 つくり置きはいっさいせず、焼きたて、できたてのパンが次々と陳列されては売れていきます。ターゲットは世代を超えて愛され続ける「小竹のサンドパン」。レトロ感あふれるポリエチレンのパッケージからワクワクします。

 無添加にこだわり、昔ながらの独自発酵方法でもっちり食感に仕上げたコッペパンに、2日間かけてコクを引き出した自家製バタークリームをサンド。口どけの良いクリームは四季を通して同じ融点になるよう研究されているそう。すべて手作業でつくられており、多い日だと3,000本近くになるのだとか。

 もう一つの名物「笹だんごパン」は、手づくりの笹だんごを丸ごとパンに包んだもの。何度も改良を重ね、北陸新幹線の開業と同時に販売をスタート。新潟県産のよもぎを使い、朝2回蒸すことで笹だんごのもっちり感を実現させたそう。パン生地には、地元・上越産のコシヒカリの米粉を使い、アクセントに焼ききなこをパンにまぶしています。

小竹製菓

所在地 新潟県上越市南高田町3-1
電話番号 025-524-7805
営業時間 9:00~18:30
定休日 日・月曜(月曜祝日は営業、翌日火曜休み)
https://kotakeseika.com

2024.08.05(月)
文=大嶋律子(giraffe)
写真=釜谷洋史