時間がゆったりと流れる街
客室は、日本統治時代の嘉義を感じてほしいと、一部は畳付きに。ゆったりと荷物を広げてもまだゆとりある設計がうれしい。朝食ビュッフェは台湾らしいメニューが満載で、嘉義が発祥の地と言われる「鶏肉飯」は必食だ。
「嘉義は台南と文化圏が近いので、よく比較して語られます。台南はよく日本の京都に例えられますが、私は嘉義の方が京都に似ているのではないかと感じています。歴史的な建物がよく残っていて、時間の流れがゆったりとしているんです」と語るのは、「蘭桂坊花園酒店」マネージャーの顏永明さん。
旅情を感じさせるノスタルジックな光景
のんびり街歩きすれば、色褪せた看板や市場をうろつく老いた野犬、淡いブルーの鉄窓花がついた民家など、旅情を感じさせるノスタルジックな光景が次々に現れる。日本統治時代の建物をリノベーションした、お洒落なカフェや雑貨店を巡るもよし、阿里山森林鉄道を使って阿里山とセットで楽しむもよし。北東部には、日本統治時代の街並みが修繕・復元された「檜意森活村」というエリアもあり、人気の観光スポットとなっている。
「ぜひ4泊ぐらい時間をかけて滞在していただき、嘉義のゆったりとした時間の流れ方を体感してほしいです」という顏永明さんの言葉どおり、予定を詰め込まずぜひ気ままに過ごしてほしい。穏やかな時間が流れる街で深呼吸。身も心も癒されるはずだ。
蘭桂坊花園酒店
ラングェファンファユェンジョウディエン
所在地 嘉義市西區延平街250號
電話番号 05-228-8228
IN15:00 OUT11:00
室数 70室
料金 3,000元~(2名1室、朝食込み)
https://www.lankwaifonghotel.com.tw/
2024.03.28(木)
文=CREA編集部
写真=衛藤キヨコ、蘭桂坊花園酒店