日本統治時代に栄えた台湾南部の街「嘉義」へ

 台北から台湾高速鉄道に乗り込み、列車に揺られること約1時間半、台南駅のひとつ手前に位置する「嘉義」は、日本統治時代に林業の拠点として大きく発展した街だ。阿里山の良質な檜を日本へ輸出するため、阿里山森林鉄道が敷かれ、当時嘉義は台湾の4大都市の1つに数えられるほどの賑わいを見せたという。

 それから80年近くが経った今なお、日本統治時代の建物が数多く残り、当時の面影を色濃く残す嘉義。近年は特に台湾国内でも旅行先として人気を集め、その古き良き魅力に惹かれた若者の移住者も増えているのだとか。若者たちが古い建築をセンス良く改装し、お洒落なカフェや飲食店をオープンさせ、ノスタルジックな街の中にユニークな化学反応を生んでいる。そんないま注目の嘉義を巡る拠点として、日本人観光客におすすめなのが、ホテル「蘭桂坊花園酒店」である。

街の中心にある夜市から徒歩30秒という好立地

 元々古物商をしていた陳輝玲さんが6年前に、夫の故郷である嘉義のために何かしたいという思いで、オフィスとして使われていたビルを改装してオープン。嘉義の風景が、かつて仕事でよく訪れていた1980年代の香港に似ていると感じ、香港の繁華街「蘭桂坊」をホテルの名に冠した。ロビーには彼女のコレクションである清の古美術と、阿里山の檜を使った大きなベンチが並べられ、オリエンタルな雰囲気を醸し出している。

 有難いのは、日本語対応が可能なスタッフが常駐していること。ホテル周辺のおすすめ飲食店を日本語でパンフレットにまとめてくれているので、食事先に困った時も安心だ。さらに、嘉義一番の繁華街である「文化路夜市」から徒歩で約30秒という好立地。街の主要部が半径2キロメートル圏内にすっぽりと収まるサイズ感の嘉義だから、基本どこへ行くにもホテルから徒歩か自転車で巡ることができる。

2024.03.28(木)
文=CREA編集部
写真=衛藤キヨコ、蘭桂坊花園酒店