センスを感じるものが手に入るギャラリー兼セレクトショップ

 大勢の観光客であふれ返る永康街。ここを南に進んで行くと、落ち着いた住宅街が広がる地域に出ます。そこは青田街と呼ばれるエリアで、その路地の中にひっそりと佇むのがセレクトショップ「一嶼ISland」。選りすぐりの台湾人アーティストの作品が見られ、感性の高い人々から注目されている空間です。

 タイルで覆われた建物に入ると、まずは洗練された雰囲気に驚かされるはず。天井の高い店内は、螺旋階段でつながった中二階があるという、モダンな造りになっています。

 オーナーの蕭雅惠さんは広告制作会社の女性経営者ですが、この空間のデザインに一目ぼれし、店を開いたとのこと。もともと台湾の個性的なアート作品を集めるのが趣味だったそうで、ここでは自身の感性で選んだ作品を展示・販売しています。

「一嶼ISland」という店名には、「台湾の島で生まれたアート作品をより多くの人たちと分かち合いたい」という願いが込められています。

 「ギャラリーに飾られている作品は一般の人たちにはわかりにくいものが多く、どうしても距離を感じてしまいます。そこで、このお店では生活の中で使えるアート作品を中心に扱っています」と語る蕭さん。

 店内に置かれているのは、バッグやアクセサリー、フレグランス、陶器、インテリア、家具などさまざまですが、共通しているのは実生活で使えるという点。他ではあまり見かけない若手アーティストの作品が多いのも特色の一つです。

 商品の数は決して多くありませんが、心地いい空間の中で一期一会の出会いを楽しみましょう。

 次ページからはお土産として買いやすいモノを紹介していますが、アクセサリーやバッグは一点モノが多いので、ご紹介した商品がない場合があることをご承知おきください。

 なお、地下にはギャラリーが併設されており、1ヶ月ごとに展示内容が変わります。ショッピングのついでに立ち寄って、台湾アートの世界に触れてみてはいかがでしょうか。感性をくすぐられる台湾体験ができるはずです。

2024.03.23(土)
文・撮影=片倉真理