ショッピングモール内にある初心者でも入りやすい漢方薬店
東洋医学が根づいている台湾では、街のあちらこちらで漢方薬店を見かけます。今回ご紹介する「登義」は台北郊外の新莊で1985年に創業され、現在は二代目の呉孟龍さんが弟さんと切り盛りしています。
2022年の秋、MRT中山駅前のショッピングモール「誠品生活 南西店」に7店舗目をオープン。「若い世代にも気軽に漢方を取り入れてほしい」という思いからこの場所を選んだとのこと。ショッピングモールやデパートに漢方薬店が入っているのは台湾でも珍しく、注目を集めたそうです。
「昔ながらの漢方薬店は、馴染みのない人にとっては入りにくい印象かもしれません。しかも、何を購入すればいいかわからなくて不安だという声もよく耳にします。そこで私たちは極力ハードルを下げ、初心者でも気軽に漢方を始められるようなブランディングや商品開発に努めています」と呉さん。
棚にはティーバッグの漢方茶のほか、乾燥させたフルーツや花、生薬が入ったフレーバーウォーターの素、さらに漢方スープの素や入浴用の漢方パックなども並んでいます。
どれも洗練されたパッケージで、それぞれ個包装になっています。お土産にしやすいのがうれしいポイントです。
また、ここで扱っている漢方は、農薬や重金属の検査に合格したもの。呉さんたちが実際に産地へ足を運び、自分たちの目でしっかりと生産現場を確認しているとのこと。長年培ってきた経験や知識が生かされているので、消費者にとって安心で安全なものが揃っています。
昔ながらの養生法を現代風にアレンジした漢方薬ブランド「登義」。未経験者が漢方デビューするのにふさわしいブランドといえます。次ページ以降を参考に、いろいろと試してみてください。
2023.08.01(火)
文・撮影=片倉真理