台湾各地の商品を販売し、伝統産業や優れたブランドをサポート

 MRT中山駅から徒歩約6分。「オークラ プレステージ台北」や「リージェント台北」といった高級ホテルにも近い「雲彩軒」。創業20年というセレクトショップで、コロナ前は永康街や大稲埕に店舗を構え、人気を博していました。

 コロナ禍であえなく一時休業に追い込まれましたが、2022年11月に中山店がリニューアルオープン。今回は生まれ変わった「雲彩軒」をご紹介します。

 店主のケリーさんは、「コロナ禍を経て経営に対する考え方が変わったので、扱う商品もテイストを徐々に変えていきたい」といいます。

 「これまではどちらかといえばチャイナテイストの雑貨を多く扱っていましたが、今後は台湾各地の工芸品や農産加工品などをメインに販売していきたいと思っています。台湾という土地に根付く伝統産業や、優れたブランドをサポートしたいのです」と語ります。

 店内の棚には台湾産クラフトジンやドライレモン入りコーヒー、藺草(いぐさ)や柿渋染めのグッズ、台湾原生植物のエキスを用いたフェイシャルパックなど、個性的な商品が並んでいます。

 これらは休業中に探し出したもので、デザインや質のよさだけでなく、ブランドが掲げる理念やコンセプトにも注目しているそうです。他店では取り扱いがないレアな商品も多いので、お宝を見つけたような気分が味わえます。

 今後は商品を販売するだけでなく、工房を訪ねるツアーなども企画していきたいとのこと。「店を訪れた人たちにディープな台湾の思い出を作ってほしいのです」とケリーさんは目を輝かせます。

 また、地方にある工房とコラボし、オリジナル商品も作っていく予定だそうです。コロナ禍を経て、益々パワーアップした「雲彩軒」。次ページからは、ケリーさんのお気に入り商品をご紹介します。ぜひチェックしてみてください。

2023.04.19(水)
文・撮影=片倉真理