北欧風クッキー缶が人気! 赤峰街にある「koti koti」
MRT中山駅と雙連駅に近い赤峰街。ここは元々、自動車部品の町工場が数多く並んでいましたが、最近はカフェやショップが増えています。若者たちに人気のストリートでもあり、新旧が入り交じった独特な雰囲気を醸し出しています。
そんな通りでひときわ目立つのが、クッキー専門店の「koti koti」。まるで童話の世界に出てきそうな店構えです。近年、台湾ではベーカリーや洋菓子店が目覚ましい進化を遂げていますが、この店は注目ブランドの代表格です。
創業は2021年5月。初めはオンラインのみで販売していたそうですが、予想外の反響を得たことから、同年11月に実店舗を開くことになりました。聞けば、オーナーの実家は40年の歴史をもつベーカリーで、子どもの頃から洋菓子づくりを学んでいたとのこと。現在はオーナーのお兄さんがブランディングを担当し、兄弟で経営しています。
ここの商品はフランス産の発酵バターを使用しており、サクサクとした軽やかな食感がウリ。甘すぎず、食べ始めると止まらなくなってしまいそうです。クッキーの種類は全部で24種類。ジャスミン茶味や鉄観音茶味のクッキーのほか、パッションフルーツ味のメレンゲなど、台湾らしさが感じられるものもあります。
ユニークなのは、味噌味のガレット・ブルトンヌ。甘さと塩味が絡み合います。独自の手法で生地を撹拌しているため、通常よりも空気が多く含まれており、ふわっと、そしてサクッとした食感がたまりません。
クッキーの詰め合わせは、楕円形の缶に入ったミニサイズのものと、正方形の缶に入った大きめのものがあります。バラ売りもしているので、いくつか試しに購入してみるのもおすすめ。そのほか、クルミ入りという珍しいパイナップルケーキもあります。
ちなみに、店では売り上げの1%を森林保護団体への寄付に充てているとのこと。言うまでもなく、これは動物たちが暮らす森を守るためのアクションです。たとえわずかな額であっても、自分たちの消費行動がこういった社会貢献につながっているのはうれしいですよね。そんな素敵な思いに触れながら味わうと、クッキーもよりおいしく感じられます。
2023.09.09(土)
文・撮影=片倉真理