日本海に響かせたい現代音楽家テリー・ライリーの《Wakarimasen》
さどの島銀河芸術祭では、永続的なモニュメントも製作され、佐渡島を彩ります。2022年に加わったサウンドモニュメント《Wakarimasen》は、ミニマルミュージックの創始者のひとり、現代音楽家の巨匠テリー・ライリー氏が北沢浮遊選鉱場に捧ぐ新曲《Wakarimasen》とあわせてデザインしたもので、彼が最初に覚えた日本語のひとつ「わかりません」からインスピレーションを得たそう。
大地からにょきっと腕が出て、指にはチャイムがぶら下がり、風に吹かれたり木製のバチで叩いたりするとメロディーを奏でられる作品です。どう叩くかは鑑賞者の自由。相川の海辺で地元の人や観光客の目を楽しませています。
Wakarimasen
所在地 新潟県佐渡市相川塩屋町26(佐渡市役所 相川支所駐車場)
※冬季は強風のため、サウンド体験はできません
佐渡島唯一の“エモい”映画館「ガシマシネマ」
かつて鉱山都市として栄えた相川エリア。風情感じる京町通りを歩いての歴史散歩の足休めに映画鑑賞もおすすめです。京町通りにある「ガシマシネマ」は個性豊かな作品を上映するこの島唯一のミニシアター。佐渡金山鉱山長の旧住宅をほぼDIYで改装したというレトロな空間に、新鮮な「非日常」を体験できます。
この日はインド映画が上映され、東京や愛知から来たという映画ファンも訪れていました。応援上映ということで、鳴りもの系も置いてあり、上映中にリズムに合わせて音を出したり、拍手も大歓迎。上映後は居心地のいいカフェでゆったりするもよし、映画という共通言語を持った初対面の人と語るもよし。
ガシマシネマ
所在地 新潟県佐渡市相川上京町11
電話番号 0259-67-7644
営業時間 9:30開店 通常10:00~、13:30〜 2作品上映 ※月によって例外もあり。(飲食のみの利用も可能)
定休日 月・火曜
定員 約20名
https://gashimacinema.info
2023.12.19(火)
文=大嶋律子(giraffe)
写真=鈴木七絵