この記事の連載
- アフタヌーンティー篇
- 秋メニュー篇
ひと口サイズの手の込んだセイボリー
まずは、セイボリー。
「ハニースパイスチキンバーガー」は、長江さんが「マウロ君」と呼んで日々育む128歳の天然酵母をバンズに使い、ターメリックで香りづけ。ハチミツを加えてマリネし、しっとりと低温調理した鶏肉と、季節のサラダ、キャラメリゼしたタマネギのビネガー煮やトマトコンフィ、バジル、ルッコラがサンドされています。
「クロックムッシュー」は、生クリームと焦がしバターを加えた同じ天然酵母でつくる自家製ブリオッシュに、クレソンを混ぜ込んだベシャメルソースと自家製のハムを詰めたひと品。
「きのこリゾットのアランチーニ」は、キノコのソテーを混ぜ込んだリゾットをコロッケに仕立て、ミニトマトとクルミやケイパーを添えて。
「信州サーモンとアボカドのタルト」は、薄切りキュウリに包まれた信州産スモークサーモン、様々な用途で使用する野菜の皮や未使用部分を乾燥、ローストしたりして引いたフォン(出汁)のジュレをパイの上に。ハーブの香りとフィンガーライムの清々しい酸味がアクセント。
続いて、スイーツ。
「ヘーゼルナッツとマンダリンのシュークリーム」は、ヘーゼルナッツのクリームとオレンジのマーマレードを、ひと口サイズのシュー生地に詰めて。ヘーゼルナッツのクリームとマンダリンのジュレをのせ、ローストしたヘーゼルナッツの食感と香ばしさ、塩気がアクセントとなり、穂紫蘇の爽やかさも加わって味わいを引き締めます。
「洋梨とジャスミンの香り」は、サブレ生地にジャスミンティーの茶葉を加えたビスキュイ、ジャスミンのムース、洋ナシのジュレを重ねたひと品。繊細でエレガントな風味とみずみずしさが広がります。
真っ赤なリンゴの形が愛らしい「りんごとホワイトチョコレート入りバニラババロア」は、バニラが香るホワイトチョコレート入りのババロワに、キャラメリゼしたリンゴにローストアーモンドを入れ、レモンのコンフィとすりおろした皮でさわやかさをプラス。土台は、ざくざくとしたサブレ・ブルトン。
「胡麻のクリスピー」は、香ばしくて歯触り軽やかなクランチの上にゴマのチョコレートクリームを絞り、ゴマのヌガティンを添えて。カリカリ感がたまりません。
2023.10.24(火)
文・撮影=瀬戸理恵子