大ヒットドラマ『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』で脚光を浴びたキム・ボラが、10月6日に日本で公開される日韓合作映画『オクス駅お化け』(チョン・ヨンギ監督)に主演し、事件の真相を追う駆け出し記者を熱演した。

 ウェブニュースの記者ナヨン(キム・ボラ)は、ソウルの地下鉄オクス駅で起きた人身事故の目撃談をもとにスクープ記事を書く。ところが、ナヨンの周りで次々に奇妙な出来事が起こり始め、果敢に取材を続けるナヨンはオクス駅にまつわる過去の秘密を知ることになる。

 子役でデビューし、着実に演技の幅を広げてきたキム・ボラに本作の見どころや演技にかける思いを語ってもらった。


主人公のナヨン役を「やりたいです!」と叫びました

――まずは『オクス駅お化け』に出演したきっかけを教えてください。

 『オクス駅お化け』はウェブトゥーン(縦スクロール方式の漫画)が原作なんですが、高校生の時にその原作ウェブトゥーンを読んでいました。当時は動くウェブトゥーンが出てきたばかりで、サウンドまでついていて、友達の間でも話題になっていました。

 それが時を経て映画化されるというので興味を持ってシナリオを読んだら、ウェブトゥーンとはまた違うおもしろさで、主人公のナヨンもとても積極的な性格で気に入りました。それで「やりたいです!」と叫びました。

――ナヨンはウェブニュースの記者ですが、役作りのために何か参考にしましたか?

 実はナヨンは記者といっても上司にたびたび怒られるような失敗の多い駆け出しなので、記者の仕事についてあまり知らずに演じた方がいいと思い、特に参考にしませんでした。ナヨンは原作には存在しないキャラクターでした。

――ナヨンは最初は記事のアクセス数を稼ぐことに熱中していましたが、だんだんオクス駅にまつわる事件の真相を暴くことに邁進していきます。命が奪われかねない危険なことで、同じ記者の私が同じ状況ならきっと途中で逃げ出したと思います。キム・ボラさんだったら、どうですか?

 一度自分がやり始めたことは最後までやり抜く主義なので、ぶつかっていったと思います。

2023.10.06(金)
文=成川 彩