この記事の連載

 デビューから10年。これまで数々の作品に出演し、女優としての活躍めざましい吉岡里帆さん。最新出演作の『連続ドラマW 湊かなえ「落日」』では、あるトラウマを抱える新人脚本家を演じています。CREA WEBでは、吉岡さんが実践しているポジティブ方法や、30歳になった今とこれまでの仕事に対する考え方の変化、弱さや不安の対処法についてなどをうかがいました。

» 【前篇を読む】吉岡里帆がドラマ「落日」撮影中に「救われた」と語る北川景子の言葉


前向き過ぎるキャラクターを見て、ポジティブの価値観が変わった

――ドラマ「落日」では「映画」に希望を見出す描写もありましたが、吉岡さんが作品から希望を感じたことはありますか。

 いい映画に出会った時って、すごく余韻があるんですよね。その余韻がずっと続いて満たされたような気持ちになったり、悩んでいたことの答えを提示してもらったりして、次の日から価値観がガラッと変わるくらい人生に影響を与えることってあると思うんです。今回の「落日」も、苦しみ抜いた2人が希望に向かって進んでいく姿は、見る方々も救われるところがあるのではないかと思います。

――吉岡さんがポジティブになれる一本は?

 色々ありますが、大ヒットしたインド映画の『きっと、うまくいく』を見て、「ポジティブって後からいくらでも鍛えられるな」と思ったんです。映画を見た後、明らかに自分の心がどんどんポジティブになっているのが分かりましたし、その価値観を植え付けてくれた作品でもあります。やはり名作が名作たる所以だなと感じました。

 あとは先日、飛行機の中で『キューティ・ブロンド』を久しぶりに見たのですが、主人公の女の子が前向きで自分に自信を持っていて、かわいすぎました! あのアメリカンガール的ポジティブマインドは自分ではなかなか芽生えない感情なので、そんな主人公の姿に改めて感化されましたね。

2023.10.01(日)
文=根津香菜子
撮影=杉山拓也
ヘアメイク=北原 果(KiKi inc.)
スタイリスト=安藤真由美(スーパーコンチネンタル)