フルーツそのままの見た目のアイスが人気

 9月に入っても30度を超える暑さで、残暑厳しかったパリ。古い建物の設計上、冷房機が設置されている住宅が少ないこともあり、涼を取ろうとする人たちで、アイスクリームショップには長蛇の列ができていました。

 パリのアイスクリームショップといえば、サンルイ島の人気店「Berthillon(ベルティヨン)」やイタリアンジェラート「Amorino(アモリーノ)」など、シンプルな味わいのコーンアイスクリームをバリエーション豊かに揃える店が定番。しかし近年は、一風変わったユニークなアイスクリームが登場し、人気急上昇中なのです。

 パリ6区に登場した「Fruttini(フルッティーニ)」は、フルーツをそのまま冷凍させたようなアイスクリームで話題を呼んでいます。店に足を踏み入れると目に入るのは、カウンターにズラリと並ぶ多種多様なフルーツ。一見フルーツそのものに見えますが、中にアイスクリームが入っています。

 レモン、リンゴ、オレンジ、バナナ、キウイ、イチゴ、パイナップル、パッションフルーツ、ドラゴンフルーツ、メロン、クルミ、アプリコット、ピーチ、イチジク、アボガド、ライチ、カキ……季節によって旬の味覚も登場し、常時、約40~50種類ものフルーツアイスクリームが用意されています。オレンジだけでも異なる3つの品種があり、あまりに豊富なバリエーションで、どのフレーバーにするか永遠に迷ってしまいそう!

2023.10.02(月)
文・撮影=鈴木桃子