この記事の連載
- 『ばらかもん』杉野遥亮さんインタビュー 前篇
- 『ばらかもん』杉野遥亮さんインタビュー 後篇
五島列島でのロケ中はデジタルデトックスを
――杉野さんから見て、『ばらかもん』が愛される秘訣やよさは、どこだと思っていますか?
原作と脚本を読んでいると、家族ではないけれども他人との距離感が近く、お互いに人として成長していっているところ、自分の中の葛藤や苦しみを一緒に乗り越えていくところに、すごく魅力を感じます。本来あるべき姿だと思いますし、人と人との関わり合い方ってこういうことだな、と考えるきっかけにもなりました。僕自身、清舟を演じることで追体験できているような気がします。
このドラマはすごくのんびりしている雰囲気で、事件が起こるわけでもなく、いい意味で“ゆるい”作品だと思うんです。それこそがいいところだと思いますし、自分自身が参加したいと決めた部分でもあります。
――杉野さん自身も作品を通して影響されたり、変わった点はありますか?
あります! 五島列島でロケしているとき、本当に携帯電話を触らなくなりました。デジタルデトックスっていうんでしたっけ…? デトックスすることで自分自身が癒されたのかもしれないです。携帯電話に依存しすぎないことは大事だな、と思いました。
――お話を伺っていると、今のタイミングで杉野さんがやるのに相応しかったと言いますか、出会うべくして出会った作品なんですね。
はい、作品の中で自分が葛藤することも込みですごく思っています。本当に今、自分が演じられてよかったです。
2023.09.13(水)
文=赤山恭子
撮影=山元茂樹