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 フジテレビ系連続ドラマ『ばらかもん』が佳境を迎えている。

 都会育ちの書道家・半田清舟が、五島列島で島民たちと生活し関わっていく中で、書道家として、人として成長していく姿を描くハートフルな人間ドラマの『ばらかもん』。前半では、清舟が島生活に奮闘しながらなじんでいくというほっこりストーリーに引き込まれたが、後半では清舟や登場人物にスポットが当たり、より感情を揺さぶられる展開となっている。

 主人公・清舟を務めるのは、ゴールデン・プライム帯連続ドラマ初主演となった杉野遥亮さん。孤高の二世書道家が少しずつ心をほどき、自分と向き合いながら、たくましく変わっていくさまをナチュラルな演技で魅せてくれている。

 CREA WEBでは、最終回に向け撮影にいそしむ杉野さんを直撃。ロケの賜物・こんがりと焼けた肌を見せつつ「すぐに白くなる体質なんです。だから、ちょっと黒くなりたくて(笑)」とはにかみながら、インタビューに答えてくれた。前篇では、ドラマの反響を受けての率直な思い、清舟に影響されて杉野さん自身が変化したことなどを語っていただいた。

» 杉野遥亮さんインタビュー 後篇を読む


ロケ先では、「先生ー!」と声をかけられることも

――杉野さんの主演ドラマ『ばらかもん』は、最終回に向けて3話を残すばかりとなりました。ここまで走り抜けられて、手ごたえを感じていますか?

 監督さんやプロデューサーさんから、いろいろな反響を聞かせてもらっています。とにかく温かったり好意的な感想が多いので、「ああ、この作品に参加できてよかったなあ…!」と思っているんです。自分の演技については、いつもすごく自信を持ってお届けできているかというと、不安になることもあるので、そういった感想を受け取るとよりうれしく思うんです。

 ロケ先では、「先生ー!」と普通に声をかけられたりもするんです。役名で呼ばれたりすることは、このお仕事をやっている醍醐味だと思っています。ロケの合間には、年上の男性から「俺、このドラマが大好きで3回観てるんだよ!」と言われたりもしました。すごく励みになるし、うれしかったです。

――1話につき3回とは、かなりのハマりっぷりですよね!

 今の世の中、いろいろな動きがあったり、暗いニュースも多いじゃないですか。そんな時代に『ばらかもん』のようなハートフルな作品をお届けできていることに、自分も自信を持つべきだなと感じています。

2023.09.13(水)
文=赤山恭子
撮影=山元茂樹