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豊かな自然に抱かれるカオヤイ・ステーション

 鉄道の客車を利用したヴィラとスイートは、大木に囲まれた湖畔にひっそりと停車していた。室内にはキングサイズのベッドが置かれ、想像以上にゆったりとした造りだ。シャワーブースやドレッシングコーナーも取り回しよく収まり、外にはアウトドアバスも。

 また、プール付きの“ヘリテージ・レイルカー・プールヴィラ”は、プノンペンやアユタヤなど空想の目的地の文化を生かしたインテリアが美しく、ゴージャスな寝台列車を独占しているような贅沢なステイを楽しませてくれる。

 鉄道の旅といえば思い浮かぶのは『オリエント急行殺人事件』だが、客車1台をそのまま使ったフレンチ・ダイニングはその名も「ポワロ」。思わずニヤリとしてしまうが、料理はミステリーのない正統派フレンチ・キュイジーヌなのでご心配なく。

 スパやジム、アクティビティなど、ここには様々なウェルネス体験が用意されているが、何より心を満たしてくれるのは、時間をかけてつくり上げた広大で美しい景観だ。朝夕の涼しさの中、森を抜け、黒襟白鳥が浮かぶ湖のほとりを歩いていると、まるでカオヤイの大自然に抱かれるような幸福感を覚える。これこそ、このリゾートが目指すウェルネスなのかもしれない。

 カオヤイ・ステーションという名を持つ避暑地のラグジュアリー・リゾート、インターコンチネンタル カオヤイ リゾート。ここでしか経験できない、不思議な鉄道の旅が始まる。

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InterContinental Khao Yai Resort(インターコンチネンタル カオヤイ リゾート)

所在地 262 Moo 6 Pong-Talong, Pak Chong, Nakhon Ratchasima
電話番号 044 082 039
客室数 64室
料金(1室) 8,500タイバーツ~
https://khaoyai.intercontinental.com/

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Column

CREA Traveller

文藝春秋が発行するラグジュアリートラベルマガジン「CREA Traveller」の公式サイト。国内外の憧れのデスティネーションの魅力と、ハイクオリティな旅の情報をお届けします。

2023.06.11(日)
文=張替裕子(Giraffe)
撮影=橋本 篤
コーディネート=大串輝章

CREA Traveller 2023 vol.2
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

究極のウェルネスを求めて 目醒めのタイ

CREA Traveller 2023 vol.2

究極のウェルネスを求めて 目醒めのタイ

特別定価1,500円 (税込)

「CREA Traveller」2023 vol.2の特集は、「目醒めのタイ」。