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深みのあるキャラメルとオレンジのクレープ

 ヘーゼルナッツとキャラメル、オレンジという、ケーキでは定番の組み合わせをクレープで表現し、さらなる深みと鮮やかな対比を楽しめるのが、「キャラメル ノワゼット」です。トップには軽やかなキャラメル風味のクレーム・シャンティイ、フレッシュなオレンジ、クランブル、ヘーゼルナッツの糖衣掛け、ほろ苦いキャラメルソースを。

 中には、濃厚でコク深いヘーゼルナッツ風味のクレーム・ディプロマット、フレッシュなオレンジ、クランブル、メレンゲ、ヘーゼルナッツの糖衣がけ、キャラメルソースとともに巻かれています。食べればオレンジの酸味とみずみずしさが弾け、濃淡を成すキャラメルのほろ苦さとヘーゼルナッツの香ばしさが奥深くマッチ。ほんのり茶色くなるまでキャラメリゼされたヘーゼルナッツの糖衣がけが随所に現れ、ゴロゴロ、ザクザクした軽快な歯触りがたまりません。

 「へーゼルナッツの糖衣がけは食感を楽しんでいただけるよう、大きめに砕いています。味わいのポイントとなるのは、キャラメル。ただ苦いだけではなく、甘さと苦みのバランスを取って、風味よく仕上げています」と、柏原さん。一度食べたらまた食べたくなる、大人好みのおいしさが魅力的です。

ムースにブラウニー、クリームも入ったチョコ尽くし

 チョコレートが大好きな方には、「ショコラ」がおすすめ! トップを飾るのは、ムース・ショコラ、ブラウニー、チョコレートのクランブル、チョコレートのソース、薄くてパリパリのチョコレート。そして中には、チョコレートのクレーム・ディプロマットが、チョコレート風味のクランブル、ブラウニー、メレンゲ、チョコレートソースとともに巻かれています。ブラウニーにもチョコレートチップが混ぜ込まれているというこだわりようで、まさにチョコレート尽くし!

 そのなかにも多彩な食感や甘み、苦みの濃淡が散りばめられていて、リッチなチョコレートケーキをいただくかのような気持ちになります。「ムース・ショコラは、実際にケーキに使用しているのと同じもの。カカオ分65%と55%のチョコレートをブレンドして、苦みや甘みのバランスを取っています」と、柏原さん。追求したのは、チョコレートを全面に打ち出しながらも、甘すぎず、重すぎず、最後までおいしく食べられるバランス。波のように押し寄せるチョコレートのストレートなおいしさに、思わず笑顔がこぼれます。

 せっかく「アンヴデット リュクス」を訪れたならば、その名にふさわしい質の高さと洗練されたスタイルが追求された生菓子や焼き菓子もぜひ。プチガトーは少し大きめのサイズに作られていて、ひとつずつ箱に入れてくれるので、ちょっとした手土産にもぴったりです。アントルメ(ホールケーキ)の箱は、ハットボックスをイメージしてつくられたそう。ホワイトチョコレートが羽のようにあしらわれた「ガトーフレーズ」は、ジャージー乳の生クリームが使われたワンランク上のショートケーキとなっています。

 そして、イートインでは、自家製のアイスクリームを使ったパフェや、フルーツを組み合わせたオリジナルモクテル&カクテルも! 何度も訪れたくなる、東京駅の新スポットです。

EN VEDETTE LUXE(アン ヴデット リュクス)

所在地 東京都中央区八重洲2-2-1 東京ミッドタウン八重洲1F
電話番号 03-6262-5545
営業時間 11:00~21:00(イートインは~20:00 L.O.
定休日 不定休(施設に準ずる)
https://envedette.jp/
Instagram @envedette_luxe
※クレープはテイクアウトのみ。

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2023.06.06(火)
文=瀬戸理恵子
撮影=釜谷洋史