この記事の連載
- FlukeさんJudoさんインタビュー#1
- FlukeさんJudoさんインタビュー#2
ユドさんの出身地の名所はワニ園
――ユドさんはどちらのご出身なんですか?
ユド 僕はバンコクから車で4時間ほど北に行った、ピチット県の出身です。これといって特徴がないというか、あんまり観光には向いていない場所かもしれません(笑)。何かあったかなあ? あ、一つ有名なものがありました。伝説のワニです。アユタヤの勇者が、巨大なワニを退治したという民話があって、そのワニがタイでは有名なんです。今もワニ園があって、行くとワニがたくさんいますよ。
――タイはそうした伝説的な存在や、スピリチュアルなものを大切にする印象があります。例えばアピチャッポン・ウィーラセタクン の作品にも、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した『ブンミおじさんの森』(2010)をはじめ、幽霊や精霊が出てきます。『Make A Wish』にも幽霊が出てきますが、そういう存在を信じますか?
ユド どちらかといえば、信じますね。僕は幽霊を見たことはありませんが、絶対にいない、とは思いません。もしかしたらいるんじゃないかな、というか。
フルーク 僕も幽霊を見たことはないですが、信じたい気持ちと、信じられない気持ちと、半々ですね。やっぱり超常現象というか、原因がわからない現象というのは、あるのではないか、とは思います。
――ではユドさんが演じる医師のように、もし幽霊が見えてしまったら、どうしますか?
ユド とにかく逃げ出します(笑)。ショックで何もできないかもしれないけど。
フルーク 僕は寝たふりをしますね(笑)。
ユド ドラマの中で僕が演じた役は、子供の頃から幽霊が見えているという設定なので、怖がってはいないんですね。ただ、どこに行っても幽霊がいるから、面倒臭いんです。
『Make A Wish』ストーリー
幼い頃から幽霊が見える医師プーム(ユド)は患者たちの幽霊を見るなど、混沌とした日々。この苦難から抜け出そうとあらゆる方法を探していた彼は、魔法の力を持った菩提樹の天使グリット(フルーク)に出会う。天使は医師を助けることを決心するが、地上にいるためには人間の体を使わなければならない。そのため事故で昏睡状態になってしまった研修医メートの体を借りることにするが、メートは自分を陥れた犯人を突き止めてほしいという。
2023.06.05(月)
筆者=石津文子
撮影=釜谷洋史
通訳=Busaba Chakreyavanich (Buaブアー)
ヘアメイク=高良まどか、當山みさお