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 今や世界的に人気となっている、タイのBLドラマ。日本でも多くの作品が配信や放送されている中、ついに2023年の最新作『Make A Wish』は3月からタイと日本で同時に配信された。ドラマは、子供の頃から幽霊が見えることに悩む医師が、「幽霊が見えないようになりたい」と祈ったことから天使が現れるという、ファンタジー色の強いロマンティック・コメディ。

 CREA WEBに2月にも登場してくれた、BL界の人気者フルーク(Fluke)ことナタット・シリポントーンが、お茶目な天使グリットをキュートに演じ、ユド(Judo)ことタンタット・ターリンピロムが医師プームを演じる。来日した二人に、スピリチュアルな体験についてなど話を聞いた。(全2回の1回目。後篇を読む


――フルークさんは天使という人間ではない存在を演じるため、どのような準備をされましたか? 何か参考にした作品などはありますか?

フルーク 演じるのは確かに難しかったですね。天使の気持ちは確かめようがないですから(笑)、想像するしかありませんでしたが、いくつかそういう映画やドラマを観て参考にはしました。例えば、韓国ドラマの『ゴースト・ドクター』(2022)は、幽霊になった医師の話ですが、医療ドラマという点でも参考になりました。

――私は、ブラッド・ピット主演の『ジョー・ブラックをよろしく』(1998)をちょっと思い出しました。ブラピは天使ではなくてある男を迎えにくる死神でしたけど、その男の娘と恋に落ちるという、ロマンティックなお話です。

フルーク 実は僕の役も、天使でありながら、死神の側面があるんです。その映画は知りませんでした。ぜひ観てみたいです。

――フルークさんが2歳の頃の映画ですもんね。フルークさんは1月にも来日されてお話を聞いたばかりですが、ユドさんは日本は初めてですか?

ユド いいえ、僕は四度目です。これまでは全部プライベートで日本に来ていました。日本が大好きなんです。食べ物も美味しいし、良いところが沢山ありますが、日本で何が一番好きかといえば、人ですね。そして食べ物といえば、和牛が大好きです(笑)。

――フルークさんも2月のインタビューで、日本の人が好きだと言ってくれましたね。

フルーク はい。日本の人は優しいし、可愛いですね。

2023.06.05(月)
筆者=石津文子
撮影=釜谷洋史
通訳=Busaba Chakreyavanich (Buaブアー)
ヘアメイク=高良まどか、當山みさお