韓国を代表する伝統酒といえば、焼酎(ソジュ)とマッコリ。蒸留酒の焼酎に比べて醸造酒のマッコリは低アルコールで飲みやすく、日本でも韓流ブームや韓国料理の広がりからマッコリを楽しむ人が増加した。加熱処理をしていない発泡の生マッコリが飲める店も増えているが、本場韓国でいま、マッコリはどんなステージにあるのだろう。今回取材した「タロチッ」の代表であるイ・ソンミンさんに伺った。
「マッコリは昔から農作業の合間に飲んだことから『農酒(ノンジュ)』とも呼ばれ、労働酒として認識されてきました。かつては粗悪な容器の見た目も相まって、若者にとって魅力的なお酒ではなかった。でも最近は料理関連のコンテンツが増えて生マッコリのポテンシャルが伝わり、親近感を持った若者にもおいしいお酒として認識されたのだと思います」(イ・ソンミンさん)
思わずジャケ買いしたくなるおしゃれなデザインが増えているが、味わいも間違いのない、おいしいマッコリに出合いたい! ならばこの3軒で料理とともにじっくりと楽しんで。
【合井洞】タロチッ(따로집)
洗練空間で楽しむマッコリと料理のマリアージュ
![タロチッのオリジナルマッコリ「リッチソンビ」W28,000。シャンパングラスで供されると味わいも格別。アルコール度数が12度と一般のマッコリに比べて高いものを氷で割ってタイムの香りとともに楽しむスタイル。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/c/1280wm/img_1cfa649a431a3506cdef114616b547e1138449.jpg)
経営、料理、サービスと、友人3人が得意なことを持ち寄って立ち上げたマッコリバー。
![入口は2箇所あり、ロゴ入り看板も目印に。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/2/7/1280wm/img_270e69b5e80b20c998ef297659f82f97276262.jpg)
韓国の伝統的家屋の細部を生かしながら、モダンな家具と組み合わせて洗練された空間を生み出しており、インテリアや照明からもセンスのよさが滲み出る。
![店内は伝統家屋の韓屋(ハノッ)の細部を生かした設い。窓枠の装飾も美しい。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/6/1280wm/img_46ad5d6ab8f4ffffcdfd1a37742fd10b130713.jpg)
![カウンター席には伝統酒や素敵なオブジェが。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/b/d/1280wm/img_bde3d132f0aae6df440adfe276806ccd237715.jpg)
種類豊富なマッコリのほか、焼酎など伝統酒のセレクトと、お酒との相性を軸に考えられたメニューで話題を呼び、今や予約必須の人気店に。
![一見海苔のような、カジメ(海藻)から作られる「カンテ」に温かい豆腐とニシンの塩辛をのせて食べる。磯の香りと甘めのマッコリがマッチ。W18,000。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/8/1280wm/img_48682dc23c6b30c3a2e348c8d38aaed5121903.jpg)
韓国料理をベースに進化させたつまみの数々は必食!
![トマト&コチュジャンソースのトッポギにはエビとえごまの葉がたっぷり。W18,000。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/4/1280wm/img_e4317b18a15488bc921a99d3919c9cb5284598.jpg)
![イカがたくさんのったチャプチェはバルサミコの風味が印象的。チャプチェはパンに挟んでも美味。W23,000。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/e/1280wm/img_4e89c90cbc671d0e62b6c20d270c7fc7190820.jpg)
タロチッ(따로집)
所在地 ソウル特別市麻浦区楊花津ギル6 1F(서울특별시 마포구 양화진길 6 1F)
電話番号 010-5880-2455
営業時間 17:00~翌1:00、金・土曜 ~翌2:00
定休日 月曜
Instagram @ddaro_zip
2023.05.17(水)
Photographs=Kiyoko Eto
Coordination=Hanae Koike
CREA 2023年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。